昨日は朝に水道橋で五雲会稽古を受けた後に、日帰りの亀岡稽古でした。
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亀岡は秋の青空が広がり、爽やかな気候です。
稽古場に到着すると、私は真っ先に「フジバカマ」の花の方へ向かいました。
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おそらくもう遅いとは思いますが、もしかして旅をする蝶「アサギマダラ」に再会出来ないかと思ったのです。
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しかしやはりアサギマダラはおらず、フジバカマの花もすでに終わりかけでした。。
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それでももう一ヶ所の群生地を一応覗いてみることにしました。
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状況は先程の場所とあまり変わらず、盛りを過ぎたフジバカマが目に入るばかり…
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いや、今奥の方で何かが動いたような…!
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上の写真の中央やや上部を拡大して撮影したものです。
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思わず鳥肌が立ち、「おお…!」と感動の声を上げてしまいました。
たった一匹だけ、しかし紛れもなくアサギマダラが、フジバカマの花に止まって静かに羽を動かしていたのです。
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今年はもう会えないと思っていました。
「残っていてくれてどうもありがとう」
「南の国で仲間たちによろしく」
と心で念じて、長い旅の無事を祈ってから稽古に向かいました。
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去年出会った三匹のアサギマダラの子供なのでしょうか。
“繋がっていく生命”
という言葉が思い浮かびました。
来年もまた旅をする蝶達に再会出来ますように。
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稽古の合間に花を探しに行ってみました。
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本物の霜柱のような「シモバシラ」の花。
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そして「ベニバナヤマシャクヤク」の実を見ると、何故か私は”クリスマス”を思い浮かべてしまいます。
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ついこの前まで夏の陽気だったのに、昨日はもう「冬の足音」を微かに感じる植物達に出会いました。
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夜に稽古を終えて、帰りに暗闇に沈むフジバカマの前を通りました。
先程のアサギマダラが、冬が来る前に無事に暖かい国に辿り着けるように、今一度祈ってから亀岡を後にいたしました。
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明日はいよいよ「葵上」の申合です。
今日も水道橋で稽古をして、やるべき事は全てやりました。後は平常心で申合に臨みたいと思います。