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松本澤風会

昨日は松本郊外の「美ヶ原温泉」にて「松本澤風会大会」を開催いたしました。


松本稽古場のメンバーを始め、東京、京都、岐阜、金沢などから集まった皆さんによる発表会でした。



今回は、6歳の男の子がお母さんの太鼓に合わせて仕舞「西王母」を舞い、次に入れ替わってお母さんが男の子の太鼓に合わせて仕舞「西王母」を舞うという企画や、小鼓や太鼓を稽古している方々が居囃子や舞囃子に挑戦されたりして、皆様存分に稽古の成果を発揮されました。


しかし実は私は風邪を引いてしまい、途中からひどい声になってしまいました。。



そして天気は本降りの雨。。


どうやらブログに書いた事と逆のことが起こるようです…。



体調のこともあり、昨日はブログを更新出来ませんでしたが、昨日の分は後日「1日に2回更新」という裏技で帳尻を合わせたいと思います。

明日は稲城市の小学校で1人で能楽教室をするので、何としても明日までに風邪を治したいと思います、と書くとまた逆になりそうですが…。

寒いのか暑いのか?

昨日の天気予報で、今日からぐっと気温が下がると聞いておりました。



確かに東京の自宅で朝起きると肌寒く、暑がりの私もついに長袖を引っ張り出して羽織り、京都の紫明荘稽古に向かいました。



ところが、雨模様で湿度は高いため、新幹線に乗るまでにちょっと急いで行動したら今度は車内で汗が出て来ました。


そして京都に着いて地下鉄に乗り換え、紫明荘最寄りの駅で地上に出ると、外はやはり冷んやりとして肌寒い感じです。



紫明荘に到着して稽古を始めるとまた暑くなり、稽古を終えて京大BOXまで歩く最中は肌寒く、京大で稽古を始めるとまた汗をかく…という繰り返しで、一体今日は暑いのか寒いのか、どっちなんだハッキリしてくれい!

…と思ってしまいました。

京大の学生の格好も、Tシャツに短パンと、重ね着してすっかり冬支度の者が混在して何とも珍妙な雰囲気です。



この時期は風邪も引きやすいようで、京大ではマスク姿を何人か見かけました。


これだけ気温が乱高下して天候も不安定だと、体調管理は本当に難しいと思います。


当面は長袖を捲ったり伸ばしたり、雨具を常に持ち歩くようにしたりして、この不安定な気候を何とか乗り切ろうと思っております。

…因みに帰りの新幹線車内は、空調が効きすぎで肌寒いのでした。。

秋の訪れ

ここ数日でぐっと涼しくなりました。


火曜日は群馬県で薪能があり、その日は陽射しが強烈で日没まではとても暑く、「まだ夏みたいだ」と思っていました。



ところが昨日の水曜日。


大阪枚方の淀川河川敷で薪能があったのですが、会場に夕方到着すると風がとても冷たく、今シーズン初めて「肌寒い!」と感じました。



そして今日は信州松本稽古。


朝に松本稽古場の会員さんから「松本凄く寒いです。ストーブつけたいくらいです。」とメールが来ました。



特急あずさで新宿を出ると、車窓から見える風景は、例えば刈り入れが済んで稲が架け干ししてある田圃や、ススキが風に靡いているのや、種類によっては早くも赤く色づき始めている木々など、「日本の正しい秋の訪れ」を感じさせるものでした。



そして松本稽古場では、大変大きくて美味しい栗の渋皮煮をいただきました。


会員さん「主人が8時間かけて煮たものです。」


いつも美味しいお菓子を作ってくださる御主人、どうもありがとうございます。



視覚や味覚で秋を感じた一日でしたが、いかんせん極端な暑がりの私のことです。服装は全く夏のままの半袖シャツ一枚で松本稽古場に行き、皆さんに笑われてしまいました。。


しかし私としては、昨日今日のようにちょっと肌寒いくらいが丁度良いのです。



一年で一番好きな秋が、ようやく来てくれました。


これから気温が下がるのと反比例して、私の行動力は増していく筈です。


ますます稽古や舞台を頑張りたいと思っております。

澤風会京都散策2

第12回澤風会翌日の恒例京都謡蹟散策。


北野天満宮御旅所の「ずいき神輿」を見学した後、今度は星の神様で方位の吉凶を司るという「大将軍八神社」へと歩きました。



大将軍八神社の前の道は「一条通り」です。


京大正門前の道が「東一条」なので、このままずっと東に行けば京大に辿り着くのですね。



この「一条通り」、大将軍八神社の辺りでは「妖怪ストリート」とも呼ばれるそうで、「百鬼夜行」の通り道と言われたちょっと怖い道なのを逆手にとって、「妖怪」で地域おこしをしている面白い商店街なのです。



例えば商店街の店先にはこんなモノが…




手作り感満載の妖怪人形です。


「鞍馬天狗」は伊達男なのか?と思ってよくよく見れば、「龍馬天狗」なのでした。。



今ちょっとしたブームの「飛び出し坊や」も、ここではこんな感じ。





青鬼くんや…






ろくろ首ちゃん。


こんなのが飛び出して来たら、運転手さん動転してしまいますね。かえって危ないかも…



毎年秋には「百鬼夜行」を再現した妖怪仮装行列も行われるそうで、今年は10月14日の土曜日らしいです。




沿道では「妖怪アートフリマ・もののけ市」なるものも開催されるということで、こちらも今年は無理ですが日程が合う年に是非行って、面白写真を撮りまくりたいと思います。




…「謡蹟巡りはどうした」と言われそうですが、ちゃんと「右近の馬場」や「土蜘塚」、「式子内親王の墓」などを見て回りました。


しかしこれらは有名な場所なので、改めてここで紹介することはないかな、と…。



合間に食べた、太いうどんが一本だけ長〜く繋がっている「たわらや」の「一本うどん」や、上七軒の入口にある「やきもち」が素朴で美味しかったです。



舞台も散策も無事に終わって、今日からまた通常モードです。


次の舞台に向けて、また稽古頑張って参ります。


皆様どうかよろしくお願いいたします。

澤風会京都散策1

昨日はおかげさまで第12回澤風会が無事に終了いたしました。


京都の澤風会の翌日は、大山崎稽古場の会員で、「大山崎ふるさとガイドの会」のメンバーでもある木村さんのガイドによる京都謡蹟散策が恒例になっております。



今日も朝から散策をして参りました。


今回の目玉は、北野天満宮の「ずいき祭」で使用される特殊な御神輿、「ずいき神輿」の見学です。


何でも全体が野菜で作られているとか。


なんとなく、外国の市場によくあるような野菜満載のワゴンを想像してしまいました。


京都駅からJR山陰線で円町へ。そこから徒歩で「北野天満宮御旅所」へ。


境内に「ずいき神輿」はありました。




想像した「野菜満載ワゴン」とは全然異なり、もっと精緻な装飾が施されています。






説明によると、野菜の他に海苔なども使われており、金色に見える部分も「麦わら」を割いて平らにのばした物を貼り付けてあるそうです。



気の遠くなるような繊細な作業です。



また神輿の四方には、野菜や乾物を使った「美女と野獣」や「土俵入り」と言った「作品」が飾られて、なんともユーモラスな雰囲気を醸しています。





境内には「子供神輿」もあって、こちらの装飾はまた子供が喜びそうな現代的なものでした。






なんと「ミニオン」。







パンダも。



この「ずいき神輿」の原型はすでに平安時代からあったようです。




説明してくださったずいき神輿保存会の方は、「本業は農家で、代々ずいき神輿の為の野菜を育てて来た」と仰いました。


この御神輿もまた能楽と同様に、「五穀豊穣への祈り」という遥か先人の思いが、現代まで大切に伝えられた物でした。



「ずいき神輿」は10月5日まで北野天満宮御旅所で見ることが出来ます。



その後は、解体されて元の畑の土に返されるとか。



京都にいらっしゃる方は、このチャンスに是非御覧になる事をお薦めいたします。



散策はまだ続きますので、この先はまた明日に。

澤風会御礼

おかげさまで第12回澤風会大会は無事に終了いたしました。

朝から終了まで私はただ地謡を謡い続けて、舞台上では何も大きな問題は起こりませんでした。

稽古の成果の発揮ということにおいて、これ以上は望めない程の舞台であったと思います。

初舞台や嘱託披露や、様々な状況の中で舞台を無事に勤められた皆様、本当にありがとうございました。

また次の舞台をどうかよろしくお願いいたします。

本日はこれにて失礼いたします。

声の高さ

今日の江古田稽古に、ホームページを御覧になった方が見学に来られて、そのまま謡の稽古を少し始めてくださいました。


また新しいお仲間が増えて、嬉しい限りです。



その方は歌をうたうお仕事の女性なのですが、それでもやはり私の謡う声と高さを合わせるのが難しいと仰いました。


女性と男性は元々の声のトーンが違いますが、私の稽古に於いては、お弟子さんが一番出しやすい高さを私が探して、その高さで謡うように努めております。


その方ももう少し慣れてくれば、適切な高さが見つかると思います。



実は私は、東京芸大に入るまでは「自分の声の高さ」というものに意外に無頓着でした。


その日の体調や気分によって、日々声の調子が変わるような気もして、しかしそれでも謡は相対的な音程が合っていれば良いのかな、と思っていました。



その意識が変わったのは、芸大の「ソルフェージュ」という西洋音楽の授業でのことです。


ソルフェージュの先生が「ちょっと謡を謡ってみて」と仰られて、私が「鶴亀」の弱吟を謡ってみた所、それを瞬時にピアノで演奏されたのです。


また、高さを色々変えて、同じ鶴亀のメロディを弾いてみてくださいました。



「1オクターブの範囲で謡の高さを自在に変化させられれば、理論的にはどんな声の人とも合わせて謡うことが出来る!」ということにそこで気付きました。


それから色々試行錯誤を繰り返して、一音単位で高さを微調整出来るように努力しております。



しかしまだ上手くいかないこともあり、稽古中に気がつくとお弟子さんがすごく高い声でヒイヒイ言いながら謡っておられたりして、慌てて調子を低く直したりしております。。



お弟子さんが気持ち良く謡える高さを見極めて、瞬時にその高さで謡えるように、今後も努力を続けていきたいと思っております。

半年間待つこと

田町稽古場では、今日から新しい謡「花筺」を稽古します。



能「花筺」のシテ「照日の前」は、子方「男大跡辺皇子(おおあとべのおおじ)」の寵愛を受けて幸せに暮らしていました。


ところがある春の日に突然皇子は、一通の手紙と花籠を残して、天皇になるために都へと旅立ってしまいます。


手紙には「少しの間離れ離れになるけれど、必ずまた会える日を信じて、待っていてほしい」と書かれていました。


しかし、次に二人が再会するのは秋のことです。その間半年、照日の前は皇子に会うことも、連絡をとることさえも出来ずに待たされ続けた訳です。



その半年もの長い空白を経て再会した二人が、また元のように幸せになれたのは、現代人の私からすると驚くべきことです。


現在であれば、メールやラインで常に連絡を取り合い、半年間メールもラインも全然来ない場合、まあ途中で怒るか諦めるかしてしまいそうな気がします。


現代に於いては「花筺」のような物語は起こり得ないな…と思ったら、ちょっと設定は違いますがあるエピソードを思い出しました。



奇人変人揃いの京大宝生会OBの中でもとりわけユニークなI君。


ある日同じ京大OBで京都在住のK君の元に、I君から連絡がありました。


「原付バイクで神奈川を出発して、京都方面に旅行します。4月頃にそちらに行くので、泊めてもらえませんか?」


もちろん快諾したK君ですが、待てど暮らせどI君はやって来ません。4月が過ぎ、夏が来て、夏も終わり、秋になってようやくI君はやって来たそうです。


何故か紀伊半島先端の串本などを経由していて、遅くなったとか。



半年遅れても平然と現れるI君と、それをそれほど驚きも起こりもせずに迎えたK君。


京大宝生会に於いては、平安時代と同じように時間が緩やかに流れているのですね。



しかしこちらの話は二人とも男子なので、花筺のようにロマンチックなことは全く無いのが残念なのでした。。

初めてのお問合せ

当ホームページを立ち上げてから9ヶ月と少し経ちました。


ホームページのそもそもの目的が「出会った方々に能楽の楽しさを知っていただく」ことと、それに付随して「澤風会のお稽古のPR」というものでありました。


しかしながら、お問合せフォームからのお問合せも中々無く、実質的に既に知り合いだった方々や、澤風会の会員の皆さんとの情報共有の場として、9ヶ月運営して参りました。



それが今月に入って、全く新規の方から「お稽古を始めたい」とのお問合せを初めて頂戴したのです。


また同じくつい最近、ホームページを見たという方より「能楽師を撮影したいのでモデルになってもらえないか」とのお問合せもありました。



私としては、このホームページが縁でお稽古を始めて下さったり、また知り合いになって下さる方が唯1人でもいらしたら、ホームページ立ち上げの意味があると思っておりました。


なので、今月に入ってのこの2件のお問合せは、実は嬉しくて仕方ないのです。



お稽古を始めたいという方は来週から、また撮影したいというカメラマンの方とは11月にお会いする予定です。


このホームページから始まるご縁がこれからどう広がり、また繋がっていくのか、本当にわくわくしながら日々を過ごしております。



このページを御覧になって能楽に興味を持たれた方は、お問合せフォームよりどうかお気軽にお問合せくださいませ。

大喜びで返信させていただきます。

どうかよろしくお願いいたします。

第12回澤風会の申合

今日は、来たる10月1日に京都大江能楽堂にて開催される「第12回澤風会大会」の申合がありました。


今回は舞囃子が5番出ます。



「杜若」、「生田敦盛」、「邯鄲」、「橋弁慶」、「熊坂」です。


皆さんそれぞれ、これまで積み重ねた稽古(申合の1時間前まで稽古していたのです)の成果が出て、そして其々が何箇所か間違えられました。。



…しかしこの「何箇所か間違える」というのが、申合においてはむしろ大切なことだと私は思います。


経験則ですが、申合で完璧な人よりも、申合で課題が見つかった人の方が、本番が良い舞台になるようです。



例えばサッカーの日本代表チームも、ワールドカップ前の親善試合で手酷く負けてしまった時の方が、ワールドカップの成績が良いという記憶があります。


申合で間違えた人は、本番まで「上手く出来ないかも…」と心配したり、「覚えられていない気がする!」と追い詰められたりしてしまいます。


しかしその分、良い緊張感を持って当日を迎えられて、本番が無事に終わった時の喜びは一層大きいのだと思います。



たまに、稽古を始めたばかりの方で「仕舞の楽しさがまだわかりません…」と仰られるのを耳にすることがあります。


しかし私が思うに、一番嬉しくホッとする瞬間は「苦労して稽古した曲を本番で無事に舞い終えた直後」で、一番楽しいのは「その日の夜の宴会」なのです。



舞囃子の皆さん、そして仕舞や謡の方々も、終わった後の「嬉しい、楽しい」の為に、本番までのあと10日、もうひと頑張り稽古して参りましょう!