経政能合宿

京大宝生会では、過去能が出る度に「能合宿」を行なって来ました。

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基本的にその能の舞台になった場所の近くで稽古をして、可能ならばその場所でゲリラ的に演能をしてしまう、という合宿です。

最近では一昨年の「巻絹合宿」で、熊野大社を望む熊野川の土手で能「巻絹」奉能。

過去には「葛城合宿」で葛城山頂での能「葛城」演能などの実績(?)があります。

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そして今年、京大宝生会は12月16日の関西宝連にて能「経政」を出す予定なので、「経政合宿」を敢行することにしました。

場所はやはり御室仁和寺近くということで、「宇多野ユースホステル」になりました。

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先ずは昨日の午前中に部員が京大BOXに集合して、「経政」の稽古開始。

その後私が大山崎稽古を終えて合流し、しばしBOXで稽古してから宇多野ユースホステルへ。

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しかしニュースでは非常に強い台風21号が近畿地方に接近中と繰り返しています。

本当は本日9月4日にゆっくり仁和寺や双ヶ丘などを散策する予定でしたが、それは危険だと思われました。

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なので、昨日月曜日に色々な予定をギュッと凝縮することにしました。

到着後、まずは稽古→晩御飯→稽古。

地謡を中心に稽古して、能地の作法なども詳しく説明しました。

晩御飯はユースホステルらしく、健康的で量が多いもので大満足でした。

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そして、稽古が一段落した20時半頃。

我々は「夜の散歩」に出発したのです。

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目的地は一応「双ヶ丘」。しかし適当な裏道を歩くので、全然違う場所に行き着く可能性ありです。

宇多野ユースホステル周辺は、アップダウンを繰り返す細い路地が密集しており、なかなか魅力的な散歩道でした。

「えーと、次を左に曲がろうか」

「そろそろ右折かな…」

などと全く行き当たりばったりに歩いていたのですが、不思議なことにピンポイントで「双ヶ丘」の登り口に到着してしまいました。

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階段状の登山道が暗闇の中へと続いています。

普通ちょっと尻込みしそうな怖い雰囲気でしたが、現役部員達は積極的なのです。

「登ってきます!」「私も!」「僕も!」

という感じで、結局全員で登山開始。

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結果的に私は途中で下山したのですが、何人かは無事に「一の丘」に登頂成功。

綺麗な夜景の写真を送ってくれました。

残念ながら月は出てくれず、「月に双の丘の松の…」という風景はお預けでした。

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そして今朝起きると、幸いにまだ天気は崩れていませんでした。

やはり美味しいアメリカンブレックファースト(味噌汁とご飯もありましたが…)をいただき、早々にユースホステルを出発。

仁和寺は台風の影響で拝観停止でしたが、かわりに嵐電で北野白梅町に出て、素早く北野天満宮に参詣。

雨の降る前に無事各自帰宅したのでした。

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今回は台風などで予定が色々変わってしまいましたが、それでも非常に充実した、なおかつ思い出深い能合宿になったと思います。

この能合宿を経て、能「経政」は単なる一度の舞台としてではなく、もっと大きく大切な経験として部員や私の心に刻まれることでしょう。

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しかしそれには先ず、本番まで完全燃焼して走り切らなければ。

ここから本番に向けて、更に頑張って稽古して参りたいと思います。

怒涛の8月を終えて

今日から9月になりました。

思えば8月は、水道橋宝生能楽堂にて能「鵺」を稽古しながら迎えたのでした。

そして正に怒涛のように過ぎていきました。

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9月は一応静かに布団の中で迎えたのですが、果たしてどんな月になるのでしょうか…?

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9月1日といえば、小中高生の頃は始業式の日でした。

ひと月半ぶりに教室で同級生達と再会して、夏休みの話などをしたものです。

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高校の時には陸上部だったので、夏休みも毎日練習でした。

始業式で会う運動部の連中は、私も含めてひと夏の練習で黒く日に焼けて、筋肉がついて一回り大きく逞しくなったように見えました。

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時は流れて、私の今年の9月1日は通常の亀岡稽古でした。もう始業式は無いのです。

そしてこの夏は、陸上部のようなトレーニングも勿論しませんでした。

しかし今年の8月を思い返してみると、心に強烈に残る出来事がいくつもありました。

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ひと月で4回通った岡山吉備津神社の子供能楽教室。

薪能で初めてシテを勤めた松本城薪能では、雨雲が逸れてくれるように天に祈りながら能「鵺」を舞いました。

東広島のこども園での能楽教室では、1〜4歳児40人を相手にするという得難い経験をしました。

初めて銀座の観世能楽堂にて舞囃子を舞った佳名会。

そして8月最終日の昨日には盛岡で、伝統文化活動の担い手が集まってのセミナーでの発表という、これも全く初めての経験をいたしました。

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他にも七葉会の舞台や、琥珀の会立ち上げの稽古や、京大宝生会合宿などなどがあり、それら全てがまた自分の肥やしになったと感じます。

日焼けもしていないし、筋肉も増えておりませんが、夏の前の自分よりも少しだけ強くなった手応えがあります。

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宝生流の在京能楽師にとっては、始業式に近いのが9月9日の月並能だと思います。

8月は定例会が無いので、宝生能楽堂に約ひと月半ぶりに楽師達が集まるのです。

皆さんどんな経験を積んで、どんな顔でまた水道橋の楽屋に戻ってくるのでしょうか。とても楽しみです。

私もこの夏の経験を活かして、また秋の能楽シーズンに全力で向かっていこうと思っております。

無尽蔵な体力

今日は8月2日以来ほとんど1ヶ月ぶりの江古田稽古でした。

稽古日を決めた時は、「8月も30日頃になれば多少は涼しくなっているはず」と期待していたのですが、今日も朝から容赦の無い酷暑でした。。

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今週は月火水の3日間で幼稚園〜大学生までの稽古や舞台や合宿をこなして、朝起きると疲れが残って身体が些か重たい感じでした。

しかし久々の江古田稽古なので、新しい曲を始める会員さんも多く、昼から先程まで疲れを忘れてモリモリと稽古いたしました。

先程稽古が全て無事に終わると、流石に「ふう」というため息と共に疲労が戻って来た気がします。

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それにつけても今週はいくつかの場面で、若者達の無尽蔵な体力に圧倒させられました。

例えば京大の合宿では、「合宿2日目の朝に、6人くらいで朝5時に起きて寂光院まで散歩に行って来ました!」と聞いて驚愕しました。

私ならば、たとえ2日目で体力に余裕があっても、その後の稽古の事を考えて1分でも長く寝ているはずです。

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また京大合宿に飛び入り参加した高校生は、1泊して翌日昼頃にバスで帰って行きました。

その夜に彼からメールが来たのですが、「あれから下鴨神社に行って、その後京都駅前の新福菜館でラーメンと炒飯を食べて、伊勢丹の地下で柿の葉寿司をお土産に買って帰りました!」という内容で、こちらも驚きでした。

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彼は前日の夜は、京大生と共にバウムクーヘン作りなどをして、相当夜更かししているはずなのです。

しかも猛暑の京都の午後です。

やはり私ならば、”観光→ラーメン→お土産”のフルコースは絶対不可能で、速やかに新幹線に乗って眠りに入ったと思われます。。

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若者達の”無尽蔵な体力”を羨ましいとは思いますが、現在の私には望むべくもありません。

とりあえず、これからモリモリと晩御飯を食べて、明日からの仕事に備えて少しでも体力を充電しようと思っております。

合宿でやる事

今日も1日朝から晩まで京大合宿でした。

今回私が稽古したのは、

仕舞:春日龍神、半蔀キリ、龍田キリ、箙、籠太鼓、兼平、敦盛キリ、羽衣クセ、清経キリ、松虫クセ、胡蝶、七騎落、羽衣キリ、芦刈キリ、右近、小袖曽我。

舞囃子:花月、班女、箙。

能:経政。

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現役達はこれらに加えて、

謡:加茂、経政、半蔀、雲雀山、土蜘。

の5番も全曲鸚鵡返しで稽古していました。

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これだけの舞と謡が、5日間のうちに情報として京大宝生会に吸収された訳です。

今回も実りの多い合宿だったと思います。

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訳あって来られなかった何人かも、映像や音源などで合宿の内容をフォローしてくれるはずです。

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そして今の現役達のすごい所が、これだけの稽古をしながら遊びも全力でやるところなのです。

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これはなんだと思いますか?

竹の棒にアルミホイルを巻いて、そこに何らかの食材が塗り付けてあるのです。

これに…

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更にクリーム状のタネをかけながらバーナーで炙っていきます。

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かけては炙り、かけては炙り、だいぶ太くなりました。もう一息…。

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完成したようです。

しかしこの段階でも何という食べ物なのか謎ですね。。

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アルミホイルを引き抜いて輪切りにすると….

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なんと”手作りバウムクーヘン”だったのでした。

大変な労作です。

そしてバウムクーヘン以外にも…

“じゃがバター”や、様々なホイル焼きが次から次へと登場します。

「ホイル焼きパーティ」は夜更けまで続いたのでした。

これもまた長く記憶に残る合宿の思い出になりました。

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私は明日の朝に岡山に向かいますが、現役達は謡5曲の「謡納め」をしてから帰ります。

あと一息、最後まで頑張ってほしいものです。

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それから、今回も実に大勢のOBOGが合宿所を訪れて、鸚鵡返しなどの稽古を厳しくしてくれました。

彼らの存在が京大宝生会を支えてくれているのだと、とても頼もしく思いました。

京大合宿2018年夏

毎年春休みと夏休みに、謡三昧舞三昧の濃い合宿を行う京大宝生会。

この夏も先週末から京都大原にて合宿を敢行しています。

私は今日の昼過ぎから仕舞の指導で参加しました。

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今回はいつもとちょっと違うことがありました。

江古田で稽古している高校3年の男の子が、今回限定で合宿に参加したのです。

彼は来年東京芸大を受験して、能楽師を目指す予定です。

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2人で合宿所の民宿に近づいていくと、中から謡が響いてきます。玄関先で鸚鵡返しをしているペアがいました。

先輩の方が振り返り、「先生ご無沙汰しております!」

おおなんと!勉強が忙しくて春からお休みしていた4回生が、久しぶりにやって来てくれたのです。

これは大変嬉しいことでした。

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高校生は果たして京大宝生会とうまく交流できるだろうか…

と少々心配しつつ、彼を現役達に任せて私は仕舞の稽古に入りました。

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午後いっぱい稽古して、18時からの夕食の時間。

高校生は私から遠く離れた現役達の真ん中に席をとり、野球の話などで大変盛り上がっていました。

むしろいつもの合宿の夕食よりも賑やかで楽しそうな雰囲気で、安心しました。

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まだまだ稽古は続きますが、京大宝生会も高校生も元気に頑張ってほしいです。

合宿の模様は、また続報を書きたいと思います。

流儀を超えて

昨日の「琥珀の会」に向けた稽古では、主に京大の能楽部OBOGが集まりました。

琥珀の会のように舞囃子がメインの会では、宝生会も観世会も金剛会も狂言会も一緒の舞台に立つことが出来ます。

例えば舞囃子「龍田」は、シテと地謡…宝生会。大鼓…観世(ブレーメン公演メンバー)、小鼓…観世会。太鼓…金剛会。笛…狂言会。

と言った具合です。

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初めて会う人もいたので全員自己紹介をしてもらうと、一番多いのは宝生会OBOGでしたが観世会の人も4人いて、金剛会、狂言会が一人ずつ。

それぞれの囃子方としての初舞台の話など聞いて盛り上がりました。

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また今回の稽古では、お囃子の流儀も大鼓が葛野流と石井流、小鼓は幸流と大倉流がいたので、流儀の違いを比較することなども出来ました。

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一昨年ブレーメンに行ったメンバー「ブレーメン能楽隊」が核になって始まった稽古会が、こうして徐々に人数を増やし、また流儀を超えた広がりを見せて、色んな囃子が出来る人が増えて来たのは大変喜ばしいことだと思います。

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今後ますます賑やかに、そして根底には京大宝生会の持つ「適度な緩さ」を維持しつつ、楽しく厳しく稽古会を続けていけたらと願っております。

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今回世話人として尽力してくれているメンバーに心より感謝したいと思います。

「琥珀の会」本番までどうかよろしくお願いします。

案山子に見守られて

今年の12月8日に、京大能楽部OBOGを中心にした大規模な稽古会を行います。

今日はその会に出るメンバーが集まっての稽古を、長野で敢行しました。

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長野駅前に集合して、送迎バスに乗り込みます。

私は「15分くらいで到着するのかな。」と思っていたのですが、宿に到着するまでに小一時間かかりました。

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先日の岡山よりも更に懐かしい感じの田園風景がどこまでも広がっています。

やけに案山子の多い土地で、上のようなスタンダードなタイプ。

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コウモリ型。

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猫型。

などなど、案山子の展示会のようでした。

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宿に併設の体育館を稽古場として使うことになっていました。

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こういった稽古に慣れている人ばかりが15人ほど集まっているので、準備はあっという間に進みます。

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椅子、バケツ、卓球台、平均台(?)などを使って、忽ちに舞台が設えられて、厳しい稽古を日暮れまで続けました。

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この12月の稽古会は、まだまだこれから番組も増えていきそうです。

会の名前も先ほど発表されて、「琥珀の会」と名付けられたようです。

琥珀のように、最初は柔らかな樹脂がやがて固まって熟成されて、美しい宝石のようになることを願っての命名です。

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第1回琥珀の会、また続報をお届けいたします。

本当に琥珀のように良い会に育っていくと良いと思います。

試験が終わった途端に

一昨日の金曜日、久しぶりに京大稽古に行きました。

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前期試験が終わって夏休みに入っており、そんなに人がいないかも…

と思って部長さんにメールしてみたところ、「今11人いて、更に何人か増える予定です。」との返事が。

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おお、それは普段と殆ど変わらない人数ではないですか。

これはまた熱い稽古になりそうだと、紫明荘組稽古から京大BOXに直行しました。

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到着するとたしかに大勢の現役が稽古しています。

試験中には来られなかった人達の顔もちらほら。

特に1回生が沢山来てくれていて、仕舞もそれぞれ前回のエレベーターホール稽古とは違う新しい曲をリクエストされました。

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毎年思うことですが、全宝連を経た1回生のシテ謡がとても大きな良い声になっていて驚かされます。

感心していると部長さんが、「実は先日、1回生だけの仕舞発表会を行ったのです。OBOGさんにも声をかけて、20人程が集まって1回生の仕舞を見てから講評をいただきました。」

それはおそらく初めての企画で、1回生の実力を上げる為に大変良いことだと思いました。

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そして1回生に続いて先輩たちもガンガン稽古をして、ようやく21時頃に稽古を終えてご飯を食べに行くことになりました。

すると1回生が何だかとても大きなカバンを担いでいます。

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私「荷物大きいね。これから帰省?」

1回生「いえ、中身は紋付袴です。今日は京大のオープンキャンパスで、宝生会が仕舞を発表したのです。」

なんと、そういえば他にも着物カバンを持った人がいました。

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皆試験が終わった途端に1回生発表会やオープンキャンパスなど、精力的に活動しているのですね。

「夏休みだから人が少ないかも…」などと思うのは大間違いでした。

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次の稽古は大原での夏合宿になります。

こちらも普段よりも更に熱い稽古が展開されることでしょう。

体力をつけて体調を万全にして参加しなければ、と改めて気を引き締めた一昨日の京大稽古でした。

激暑エレベーターホール稽古

昨夜は香里園に宿をとったのですが、真夜中頃に暴風雨の音で目が覚めました。

台風12号がおそらく丁度この辺りを通過しているのだろうな…と夢うつつで思いながら、七宝会の疲れで再びぐっすりと眠りに入りました。

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そして朝目覚めると、カーテンの隙間から明るく光が差し込んでいて、嵐が去ったとわかりました。

ホッとして京阪電車に乗り、京大稽古へ。

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しかし今日はいつもの稽古日ではないので、BOXの舞台が使用出来ません。

BOXのある「サークル棟」の2階にある、各サークルが自由に使える「共用室」という場所で初めて稽古をしました。

「共用室」はエアコン完備でなかなか快適な空間です。

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舞囃子「花月」の鸚鵡返しをするのが一番の目的だったのですが、希望者にはその後に仕舞も稽古する事にしておりました。

しかしここでちょっと問題が。

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共用室は8畳ほどの大きさで、仕舞には狭いのです。

その上今日は9人の部員が揃っており、1人の稽古の間に8人が横で待っていると更に狭くなります。

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そこで考えたのがサークル棟2階のエレベーターホールです。

ここはとても広い上に全く物が置かれていないので、仕舞稽古には持ってこいなのです。

しかし唯一のネックが「暑い」ということ…。

小さな窓がひとつあるだけで、むしろ熱がこもって外よりも暑いくらいです。。

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「狭いけれど涼しい共用室」か、「広いけれど暑いエレベーターホール」か。

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ここは思い切って、広さを取りました。

そして手近にあるもので柱と階と大小前を設定して、下のような”即席舞台”が出来上がりました。

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柱はビニール傘、大小前はゴザ、階は部員の鞄です。

理想的な稽古スペースです。

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ここで9人をみっちり稽古しました。

能「経政」と舞囃子「花月」も、思ったよりも稽古が進んで、大変良い成果があがりました。

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もちろん激暑で汗ダラダラになり、終わったところで部員に「先生、暑い中お稽古ありがとうございました…」とちょっと心配そうに言われてしまう程でした。

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しかし、暑い中で稽古するのを選択したのは、実は来週に迫った「松本城薪能」に向けてのシミュレーションという意味もあるのです。

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野外の舞台で昼間に1時間かけて開催する、薪能前座の「松本澤風会発表会」では、おそらくもっともっと暑くなる筈です。

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ここから出来るだけ暑さに慣れていかないと、当日が乗り切れないと思われるのです。

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というわけで、今日の「激暑エレベーターホール稽古」は色々な意味で非常に充実した稽古になったのでした。

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昼過ぎに京大稽古を終えて、更に亀岡稽古へ。

暑い稽古の時間はまだまだ続くのです。

最後が嬉しい一日

本日の七宝会普及公演もおかげさまで無事に終了いたしました。

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長丁場の昼夜2部の舞台で、最後が能「夜討曽我」でした。

私は多くの登場人物の中で一番最後に舞台に出る「御所の五郎丸」の役を勤めて、更にその舞台の最後には、シテが先に幕に入った後に私が「留め拍子」を踏んで今日の舞台を締めくくるという”栄誉”にあずかりました。

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しかし舞台が終わっても仕事は勿論すぐには終わりません。

能「夜討曽我」の8人の登場人物それぞれの装束や、弓矢や太刀や松明などの沢山の道具を片付けていると、あっという間に30分近くが経ってしまいました。

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今日は最後が”胴着”という格好で終わったのですぐには着替えられず、お客様にご挨拶に行けませんでした。

当然皆さんとっくにお帰りになっただろうと思い、着替えて外に出ると…

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能楽堂の隣の駐車場に、夕闇の中で数人のスーツ姿の若者達の影が。

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なんと、京大宝生会の現役とOB数人が、ずっと待っていてくれたのです!

これはとても嬉しく思いました。

私「台風の予報だけど、雨が降る前に晩御飯を食べに行ける人はいる?」

現役「はい!行きます!」

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というわけで、香里園駅近くで楽しく晩御飯を食べて解散したのでした。

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今日はなんだか、最後に嬉しい思いをする一日でした。