“千本の花盛り”とは?

今朝は松本の宿からリモートで「嵐山」の謡稽古をいたしました。

「嵐山の桜は、時の天皇が吉野の”千本の桜”を移植したものです」

と説明をしていて、ある別の謡が頭に浮かんで「あれ?」と疑問が湧きました。

その謡は「西行桜クセ」です。

クセの中で、

「千本の桜を植え置き その色を処の名に見する 千本の花盛り」

という一節があるのです。

西行桜を謡っている時には、何となくこの”千本の花盛り”とは京都の”千本通り”の事だと思っておりました。

しかし、「嵐山」に吉野の桜を移植して、尚且つ「千本通り」にも移植していたのでしょうか。

それでは都からちょっと離れた嵐山の桜の存在意義が薄れてしまうのでは…

と思い、ちょっと調べてみたのです。

結果は意外なものでした。

「千本通り」の名前の由来は、「千本の卒塔婆が立っていたから」

という説が有力だというのです。

しかし、別の説でやはり千本の桜が植えられていたからというものもあるそうで、真相ははっきりしないようです。

そもそも”千本の花盛り”とは千本通りの事では無い可能性もあり、そこもちょっと調べたのですが、京都にそれらしい桜の名所は見つかりませんでした。

「千本の桜を植え置いた」というのを地名の由来とした「千本の花盛り」…

いったい何処のことなのか、何か他に情報がありましたら是非お知らせくださいませ。

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