御茶ノ水の桜、亀岡の蓑虫
昨日、別会能の申合の後に水道橋宝生能楽堂から秋葉原まで歩く途中のことです。
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ボーッと歩いていて御茶ノ水の湯島聖堂の脇を通りかかった時、何気なく中を覗くと駐車場の奥に桜が咲いているのが見えたのです。
何人かの人が写真を撮っていました。
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思えば去年の3月17日。
東京での開花宣言が出たその日に、初めてソメイヨシノの花を見たのが丁度この辺りでした。
あの桜も咲いているだろうか…
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少し戻って地下鉄丸ノ内線の駅前で信号を渡り、また坂を下りて行きました。
聖橋をくぐって少し行ったところに、その桜の木が立っているのです。
そして近づいていくと…
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やはり開花していました!
去年よりだいぶ花が進んでいます。
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ビルを借景にした都心の桜。
今年も会えて良かったと満足して秋葉原に向かいました。
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一方、今日は亀岡稽古でした。
寒の戻りで寒くなる予報でしたが、亀岡駅に降りると本当に冬のような寒さです。
亀山城のお堀端の桜を見に行くと、まだまだ蕾の状態でした。
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東京と亀岡でこれほど季節が違うのだなぁと思いながら写真を撮っていると、面白いものを見つけました。
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「蓑虫」です。
昔はよく見かけましたが、最近では激減しているというニュースを昨年読んだ気がします。
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蓑の大きさからしておそらく「オオミノガ」だと思われました。
「蓑虫」も調べると色々興味深い昆虫です。
例えば昔の人は、この虫が鳴くと考えていたようなのです。
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「枕草子」にも、蓑虫が「ちちよ、ちちよ」と鳴くという記述があります。
どうやらこれは”カネタタキ”という秋の虫の声を聴き誤ったもののようです。
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次回の亀岡稽古では、お堀の桜も咲いていることでしょう。
そして今日のあの「蓑虫君」もどうしているか、確かめてみたいと思います。