本番を迎えるために

昨日は朝に「地水火風」の稽古、午後から松本稽古に移動しました。

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台風19号の土砂崩れでずっと止まっていた「特急あずさ」が、ギリギリ月曜日に復旧して無事に新宿から松本に行くことが出来ました。

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私は1週間前に名古屋周りで行った時と同じ、長袖シャツ1枚の格好でした。

しかし1週間で急速に気温は下がっており、流石の暑がりな私も少々肌寒く感じました。

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先週に今年初めての紅葉の写真を撮った「四柱神社」に行ってみると…

紅色が明らかに増えていました。

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また松本PARCOの前を歩いていると…

ナナカマドの実が真っ赤になり、葉も半分赤くなっているのを見つけました。

ナナカマドが沢山の実をつける年は寒くなる、と聞いた記憶があります。今年は寒くなるのでしょうか…

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秋に木々が紅葉するのは、冬を越すための養分を得るためだそうです。

松本の冬本番は急速に近づいているようです。

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しかし松本稽古場に到着すると、来月17日に迫った「松本澤風会大会」の本番を迎えるための熱い稽古が始まりました。

舞囃子「井筒」「女郎花」「雲林院」の稽古や、今年になって入られた6人の方々の初舞台に向けた仕舞の稽古などなど。

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あと20日ほど先の「松本澤風会大会」本番の日には、晩秋の松本の街で寒さを吹き飛ばすような熱気溢れる舞台をお見せしたいと思います。

離れては近づいて

昨日は昼間に水道橋で申合があり、夕方から江古田稽古でした。

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夜になって最後に江古田稽古場に来たのは、北陸在住の京大宝生会若手OGさんでした。

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今週は出張で東京に来て、霞ヶ関のある官庁でずっと仕事をしていたそうです。

夜まで働いて疲れているのに稽古に来てくれるとは、とても有り難いことです。

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そしてOGさんからちょっと嬉しい話を聞きました。

彼女が仕事をしていた官庁で、偶然にも京大宝生会同期の若手OBが働いていて、昨日は霞ヶ関でランチを共にしたそうなのです。

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京大を卒業する段階では全く異なる職種を選び、住む場所も互いに遠く離れた彼らです。

それが巡り巡って近い分野の仕事をするようになり、ついに同じ仕事場で再会を果たした訳です。

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そして若手OBさんもまた澤風会で稽古をしたいと言ってくれたそうです。

遠く離れてはまた近づいて、人の縁とは不思議なものだと昨日改めて実感しました。

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今日は水道橋で昼間に日曜開催の別会の申合、そして夕方からは明日土曜開催の藪克徳くんの会の申合が続いてありました。

“能繁期”らしいスケジュールで、謡や諸々を覚えるのに些か苦労しております。。

今日はこれにて失礼いたします。

田町の忘年発表会

昨日は松本から東京に移動して田町稽古でした。

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田町稽古場では、毎年12月の稽古の後に忘年会をすることにしております。

そして今年は会員さんからのご提案で、忘年会の前に「発表会」をすることになりました。

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全員が1人ずつ、”仕舞”もしくは”独吟”を皆の前で披露するという発表会です。

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昨日は初めてその発表会のための稽古をいたしました。

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“独吟”は全員違う曲を選んで、仕舞部分かその程度の長さの謡を1人で謡います。

そして可能な限り「無本」で謡うことにしてもらいました。

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1人だけで役も地謡も謡うのは、田町の会員さんにとって全く初めての試みでしたが、これは大変勉強になることだと感じました。

修正点が良くわかるので注意しやすく、また普段よりも緊張感があって、その分意欲的に稽古されているように見受けられました。

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また稽古が終わった後に「何か一曲でも空で謡える曲があるのは嬉しい」という声も出たそうです。

確かに、今回覚えた独吟をどこか別の場所で自分で発表したりも出来るのです。

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田町稽古場の初めての「忘年発表会」。

これは是非毎年恒例行事にしたいと思いました。

2019松本の秋景色

昨日は京都から名古屋経由で松本稽古に移動しました。

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台風19号による土砂崩れで、新宿発の特急あずさが暫く運休になってしまったのです。

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名古屋から特急しなので木曽路を辿って松本へ。

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松本はすっかり秋の装いでした。

稽古場近くの「四柱神社」に立ち寄ってみると…

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綺麗な紅葉が始まっていました。

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まだ一部だけの色づきですが、今年初めての紅葉狩になりました。

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おそらく去年紅葉狩に行った山奥の白骨温泉や乗鞍の辺りは、今頃紅葉のピークを迎えているはずです。

あの紅葉の絶景をまた見たいものです。

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松本駅から遠く望む乗鞍岳は、もう雪を被った姿でした。

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そして最近ではハロウィンがすっかり定着して、松本でも其処彼処にカボチャの飾りがありました。

宿の隣のレストランには…

かなり個性的なジャックオーランタンがいました。。

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11月17日の「松本澤風会大会」に向けて、来週も松本稽古に行く予定です。

更に深まり行く秋の風景が見られることでしょう。

「葵上」悪戦苦闘中…

今日は江古田稽古で、その前後に能「葵上」の稽古をいたしました。

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「葵上」はこれまで舞った曲とはいくつかの点で異質だと感じます。

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先ずはシテ謡の節付けが非常に複雑で難解です。

ところが更に、その複雑な節を正確に謡うだけでは全く足りず、味気ないような気がするのです。

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「どう謡うかは演者に任せます」というような”余白”の部分が大きいとも言えるかもしれません。

その余白に何をどう描くかに悪戦苦闘している訳です。。

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蛍のように月のように光る君。

一方で朝顔の花が萎れていくように衰え行く自分。

そして春の大地に一斉に芽が生えるように湧き上がる恨み…

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これらを一体どう表現すれば良いのでしょうか。

感情移入し過ぎると、歪んで品の無い謡になる恐れもあります。

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まだまだ手応えは感じられず、悪戦苦闘は続きます。。

2件のコメント

遠い国を想う日

昨日は松本稽古で、今日は松本から亀岡に移動しての稽古でした。

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長野県から電車を乗り継いで亀岡へ。

その道すがら、私は「亀岡で”アサギマダラ”に会えるだろうか…」と考えていました。

秋に日本の高原地帯を飛び立って、遠い遠い南の島まで渡っていく蝶です。

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そしてアサギマダラは渡りの途中で「フジバカマ」という花に立ち寄るのです。

亀岡稽古場には秋になると「フジバカマ」がたくさん咲き、毎年アサギマダラがやって来ます。

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しかし、今年は10月の亀岡稽古日が例年より少し遅くなってしまいました。

アサギマダラはまだいてくれるだろうか…

と淡い望みをいだきつつ亀岡に到着しました。

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雨が上がったばかりの亀岡稽古場には、「フジバカマ」がやはりたくさん咲いていました。

しかし、あの鮮やかな翅の「アサギマダラ」は見当たりません。

違う場所のフジバカマも探してみましたが…

やはりアサギマダラは見つかりませんでした。

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雨上がりなのでどこかに隠れているのか、それともすでに南を目指して旅立ってしまったのか…

懐かしい彼らとの一年ぶりの再会は叶いませんでした。

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昨夜は松本の宿で、遠い国に住む古い友人と久方ぶりに電話で話しをしました。

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友人から悲しい報せのメールが日曜日にあり、慌てて無料通話の出来るアプリに登録して電話したのです。

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辛い事があった友人ですが、電話では以前と変わらない穏やかな声でした。

慰める適切な言葉も見つからず、しばし静かに昔の話をして電話を切りました。

友人は少し気が晴れたと言ってくれました。

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一方で、昨日のブログに書いた、京都とプラハを撮影している写真家の方から素敵な写真が送られて来ました。

“プラハの修道院のビール”だそうです。

世界一と言われるチェコのビールを、いつか現地でこの写真のように飲んでみたいものです。

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遠い国へ旅するアサギマダラ。

遠い国の古い友人。

遠い国の素敵な写真。

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昨日今日は、広い世界にしみじみと想いを馳せる日になりました。

「楽しい経験でした」

昨日は「ゲストハウス月と」にて、京都紫明荘組稽古でした。

先月の澤風会京都大会以来の稽古です。

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大会で能「羽衣」を舞われた方が最初からいらしていて、

「羽衣はとても楽しい経験でした」

と言ってくださいました。

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それは私にとって何よりも嬉しい感想でした。

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一曲の能をゼロから稽古して、本番が良い舞台になるように作り上げていくのは、本当に大変な道程なのです。

その稽古の過程で不安や苦労が強過ぎると、暗い記憶ばかり残ってしまいます。

如何にしてそうならずに、無理なく進んでやる気と技術を少しずつ上げて行き、”良い経験を積んでいる”と思ってもらえるか…。

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そんなことをいつも考えながら稽古して来ました。

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なので、「楽しい経験でした」という感想を聞いて、全ての苦労が報われた気がしてジーンと深く感動したのです。

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ちなみに能「羽衣」のシテの方が稽古用に作られた”天女の羽衣”があるのですが、その衣は京大宝生会の能「竹生島」の天女稽古用に受け継がれることになりました。

「竹生島」があの「羽衣」のような良い舞台になるように、手作りの羽衣のパワーをお借りしたいと思います。

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昨日は他の会員さん達や京大若手OBOG達も、それぞれの新しい曲を次の舞台に向けて稽古し始めました。

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そして更に。

夏休みの「月と 寺子屋キャンプ」の参加者の男性が、昨日から新たに澤風会会員になって稽古を始めてくださったのです。

本業は写真家で、「京都とプラハ」をテーマとした写真を撮り続けているそうです。

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新しい顔触れも加わって、再び発進した京都紫明荘組稽古場です。

皆さまに力をいただいて、私もまた頑張って参りたいと思います。

10月に”夏バテ”とは…

昨日の青森稽古では、さすがに秋の涼しさを感じられるだろうと期待しておりました。

むしろちょっと肌寒いかな…と思っていたくらいです。

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ところが、夜は18〜19℃くらいで少し涼しいと思いましたが、今朝青森駅前の宿を出るとムッとして暑い陽気だったのです。

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10月に入った青森でこの暑さか…

とややげっそりしながら新幹線で東京に戻ると、当然ながら青森よりも一層高い気温でした。

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一体いつまでこの暑さは続くのだろう…と更にげっそりしながらも江古田の個人稽古に向かい、続けて夜の田町稽古に移動しました。

稽古を終えると、なんだか”夏バテ”のような状態になっていました。。

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明日はまた小学校巡回公演で、能「黒塚」のシテを勤めます。

今日よりも少し気温が低い天気予報ですが、なんとかその通りになってほしいものです。

「居囃子」と「独調」

昨日は松本稽古、今日は朝に松本を出て大阪香里能楽堂に移動して、今週土曜日開催の「七宝会」の申合がありました。

私は能「玉葛」の地謡でした。

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申合を終えて、今は綺麗で雄大な夕焼け雲を眺めながら新幹線で東京に向かっております。

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先週末の「澤風会京都大会」の話題をまた一つ。

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今回の澤風会の番組では、「居囃子」と「独調」が計5番も出ました。

これは14回の歴史の中でも初めてのことです。

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最初の居囃子「船弁慶クセ」は、京大宝生会の2回生が4人揃ってそれぞれ地謡、大鼓、小鼓、笛を勤めました。

御囃子の稽古を始めてまだ日が浅い彼らですが、実に一所懸命に稽古していました。

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本番では彼らの悲愴感すら漂う真剣な顔と、それとは相反してどこかほのぼのとした雰囲気の演奏とのギャップが、実に良い味を出していました。

2回生は本当はもう1人いて、彼が揃うと太鼓も含めた「五人囃子」が完成するのです。

次回以降の五人囃子が非常に楽しみです。

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続く「独調」も、小鼓と謡、大鼓と謡、太鼓と謡、というように楽器のバリエーションが豊富でした。

今回たまたま京大宝生会の現役同士、またOBOG同士だけの組み合わせになりましたが、京大以外の会員さんも御囃子を稽古している人が多いのです。

次回にはそのような方々も「居囃子」や「独調」に挑戦されると良いと思います。

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普段の澤風会や京大宝生会の舞台では、玄人の御囃子方が、舞や謡に合わせて演奏してくださいます。

しかし謡も御囃子も素人という今回の「居囃子」や「独調」のような番組では、互いに謡の節を覚えて、また御囃子の手を学ばないと上手く合わせることが出来ません。

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これは能を理解する上で大変に勉強になる経験だと思うのです。

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澤風会会員や京大宝生会は今後も「居囃子」や「独調」に積極的に挑戦して、その経験を能や舞囃子の地謡に、また自分の舞う能や舞囃子に活かしてもらいたいと願っております。

大事な意味を持つ「羽衣」演能

先週土曜日の「第14回澤風会京都大会」は、おかげさまで無事に終了いたしました。

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今回出た能「羽衣」は、大きな意味を持つ番組でした。

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シテの会員さんは、学生能などの経験も無く、紫明荘で全くのゼロから私が稽古を始めた方です。

その方が10年ほどを経て、「教授嘱託」といういわばセミプロの免状を取るまで上達されて、その嘱託免状取得の披露として今回「羽衣」の能を舞われたのです。

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澤風会だけで稽古を受けて嘱託まで上達されたのは、実はこの方が初めてです。

その披露の「羽衣」を何としても良い舞台にしたいと思い、澤風会の皆様にも色々とご協力をいただいて9ヶ月間頑張って稽古して参りました。

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その甲斐あって、本番は非常に良い舞台でした。

キリの最後の辺りでは、これまでの長い道のりや、植田竜二先輩のことなどが思い出されて、後見座で見ていて胸が熱くなりました。

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また今回「羽衣」の地謡前列は、女性の会員さん達に勤めてもらいました。

これはその方々に、この先いつか嘱託になってもらえたら、という願いを込めた布陣でもあったのです。

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今回の能「羽衣」はおかげさまで無事に終わりました。

しかしこの舞台は最終目標ではなく、ひとつの通過点なのだと思います。

嘱託になられた会員さんや、地謡前列の方々は、今回の経験を糧により高いレベルを目指して稽古を続けていただきたいと願っております。

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今は松本稽古に向かう特急あずさ車内です。

澤風会のことはまだまだ書きたいのですが、仕事のヤマ場が続いており、覚える謡や型が目白押しなのです。

しばし勉強時間に突入したいと思います。。