昨日は雪が生活を脅やかす一面があると書いたのですが、北の町を歩いてみると雪を逆手にとって楽しむイベントもあることがわかりました。
雪合戦のすごいやつですかね。
雪女は能には出て来ないのですが、信州などでは雪女は山姥の姿で出て来るようです。葛城の前シテがむしろ雪女に近い気がします。金剛流には「雪」という雪の精をシテにした能があります。
今シーズンはまだまだ雪ネタがありそうな気がします。。
京都から新幹線で本州を縦断して、今日は私の行動範囲で最も北の町での仕事でした。
この町も当然雪の中でした。今シーズンは各地で雪に会うことが例年よりも多いです。
京都の雪と大きく違うのは、ここでの雪は生活を脅やかすものだという事です。
雪かきや雪下ろしは本当に重労働な上に、ようやく終わってもすぐまた雪が降って元に戻ってしまうそうです。それが長い冬の間延々と続くのです。
京都の雪を見て風情があるなどと思った自分を反省してしまいました。
能鉢木のシテ謡でも、同じ雪が立場によって全然違うものに感じられる、という意味の事が謡われています。
今日は大山崎の新年会でした。
今日は止むかと思ったら、雪がまだまだ降っていました。
大山崎新年会では、この10数年変わらずに、謡をうたった後にある鍋を食べる慣わしになっています。
この鍋がシンプルなのにとても美味しいのです。
先ず鍋に水と日本酒を同量入れて沸騰させます。具材は、ちぎったレタスと豚バラ肉だけ。軽く火を通したらもう完成です。
取り皿には大根おろしとネギを沢山入れて、これにポン酢と「かんずり」という新潟の辛い調味料(全国で買えるようです)を加えます。
これだけで驚くほど美味しいので、読んだ方は是非お試しください。
…と言うより、大山崎稽古にいらしていただければ毎年必ず食べられます。大山崎稽古は、毎月1回月曜日朝10時から、大山崎の宝積寺でやっております。
宝積寺には、本物の「打ち出の小槌(正確には打ち出と小槌)」があったり、1200年以上続く「鬼くすべ」という珍しい追儺式があったり、国宝級の閻魔大王像があったりと、お寺自体が大変に見所の多い所です。
今日は寒い中を五雲会に沢山の方がいらしてくださいました。ありがとうございました。
今日明日はセンター試験ですね。大学に限らず、小中高でも受験シーズンが本格的に始まっています。
能の舞台は合格、不合格がつく訳ではないのですが、それでも本番は大変緊張します。
ましてや受験生の皆さんの心中を思うと、我が身に非ずとも胸に苦しき手を置く気持ちになります。
この時期に必ず京大宝生会で話題になるのですが、この春に入部するかもしれない誰かが、今まさに受験を闘っているのです。
そう思うと、まだ顔も名前も知らない誰かに「頑張れ!」と言いたくなってしまいます。
どうか受験生の皆さんが出来るだけ良いコンディションで本番を迎えられますように。
そして春になったら、自分の学校か或いは近くの学校の能楽部宝生会の扉を叩いてほしいです。
健闘をお祈りします。
今朝新幹線で富士山を見ながら西へ向かい、夜に十六夜の月を見ながら東へ帰って来ました。
師匠ほどでは無いのですが、私も比較的多く新幹線を利用します。
一番多いのは東海道新幹線で京都往復です。だいたい過ごし方も決まっています。
東京で乗車→謡本を出して覚え物開始→富士山を見る頃に一段落して、仮眠→名古屋到着の放送で起きる→京都まで読書か、覚え物の続き。
謡を覚えるのは何故か新幹線が一番捗ります。適度な雑音と景色の変化は、記憶する作業に良い効果があると思うのですが、私だけの感覚かもしれないです。。
謡を覚える方法も決まっているのですが、それはまた別の日に書きます。
明日は正午から水道橋宝生能楽堂にて今年最初の五雲会です。どうか暖かくしてお出でくださいませ。
今日は江古田稽古場の稽古始めでした。
江古田稽古場は西武池袋線江古田駅近くにあります。
ホームページの冒頭の写真は、この稽古場の鏡板です。この鏡板にまつわる話もあるのですが、それは別の機会にします。
江古田稽古場合は、下は小学3年生から上は卒寿を迎えられる方まで、幅広い層で稽古をしています。
時間は12時~21時で、14時半~16時迄が謡の団体稽古、その前後に個人稽古です。主に木曜日に稽古しています。
実は今日新しい方が見学に来られました。一番最初は絃上という仕舞をやることが多く、それを半分稽古して、ずいぶん長い時間見学していただきました。続けてくださると良いです。
興味を持たれた方は、お問い合わせフォームよりメールをお送りくださいませ。どうかよろしくお願いいたします。
今日は田町稽古場の今年最初の稽古でした。
田町駅近くの港勤労福祉会館の和室で稽古しています。
日本画の先生や司法書士の先生、和漢朗詠集に通じた方など、個性的な面々で構成されている稽古場です。昨年の澤風会大会では、田町稽古場から能放下僧が出ました。初心者から始められたお二人が、シテとツレを気迫一杯に勤められました。
稽古時間は17時半~21時半位です。18時半~19時半に謡の団体稽古があります。
その前後に仕舞の個人稽古と、初心者向けの謡の個人稽古があります。
1年前に全くの初心者で入門された方も、簡単な曲を何曲か稽古してから、最近団体稽古に合流されました。
団体稽古の謡は今は海人をやっております。次の曲は来月から融の予定です。
興味を持たれた方は、お問い合わせフォームよりお気軽にメールいただければと思います。どうかよろしくお願いいたします。
今朝は一般の皆様と同じ通勤時間に出発して、地下鉄で仕事に行きました。
最初とても混んでいましたが途中座れたので、すかさず鞄から謡本を出して見始めました。謡本と言っても通常の四分の一位の豆本です。
しかし隣の人は興味を持たれたらしく、かなりずっと本への視線を感じました。
宝生流の謡本は五流の中でも特に字体が古いので、御存知ない方には珍しいのでしょうか。
宝生流の稽古をすると、昔の文字もある程度勉強出来るかもしれません。読み仮名を振る必要はありますが。
とはいえ偶に謡本に興味を持たれた方に声をかけられても、大抵必死で謡を覚えている最中で、あまり丁寧な対応が出来ないのが心苦しい所です。
街中で古文書みたいな本を読んでいる人に冷たく対応された方は、相手はもしかして私かもしれません。そんな時にはお問合せメールをいただければ、丁寧に対応させていただきます。
お稽古の事に限らず、能楽全般についてもお気軽にお問い合わせをいただければと思います。どうかよろしくお願いいたします。