紀伊半島巡回公演
昨日今日と、文化庁主催の紀伊半島巡回公演に出演して参りました。
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昨日は和歌山県の有田川に面した中学校での公演、今日は奈良の小学校での公演でした。
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校庭には”登り棒”や”吊りタイヤ”など、私の小学校にもあった遊具が並んでいて、とても懐かしい雰囲気の小学校です。
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そして公演会場の体育館のすぐ裏手には…
能「当麻」に出てくる「二上山」が聳えていました。
来る途中のバスの車窓からは「畝傍山」「耳成山」「葛城山」なども見られて、悠久の歴史を感じる巡回公演になりました。
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今日は私が能「黒塚」のシテを勤めて、終了後には装束のままで子供達からの質問を受ける時間がありました。
過去の巡回公演でも中々に鋭い質問が出て、油断ならないこの「質問コーナー」です。
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今回もやはり、
「鬼女はいつから”鬼”になったのですか?」
というような深遠な問いがあり、回答に四苦八苦いたしました。
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しかし、お囃子の体験コーナーでは逆に「小鼓と大鼓の皮の材質は何でしょうか?」というお囃子方からの質問に、
「アルパカ!」
と答えた子供がいて楽屋は静かに爆笑していました。
小学生とは面白いですね。
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今回の巡回公演はやはりコロナ禍の影響で何ヵ所かの公演が無くなってしまいました。
行けなかった学校、会えなかった子供達のことを思うと非常に残念ですが、せめて昨日と今日、ふたつの学校で公演出来たのは大変有り難い事でした。
関係者の皆様誠にありがとうございました。
またコロナが落ち着いたら、今回行けなかった学校でも公演が出来たらと思います。