宝生流発祥の地・外山にて

今から600年と少し前に、奈良県桜井市の「外山(とび)」という所で「能楽宝生流」は誕生しました。

初代宗家蓮阿弥は、諸説ありますが世阿弥の弟とされています。

そして宝生流が生まれた地「外山」にある宗像神社の境内に、「能楽宝生流発祥之地」の石碑が昭和36年に建立されました。

今日は第20代宝生和英宗家がその宗像神社にて、能「翁」を奉納されるという記念すべき出来事がありました。

私はと言えば、今日は下のようなツアーの所謂「ツアーコンダクター」をいたしました。


…「能楽師と周る」の能楽師が、一応私だった訳です。。

このツアーには勿論、宗像神社での「翁」奉納の見学が組み込まれていました。

バスの中で宝生流オリジナル附祝言「五雲」の鸚鵡返しをしてから、いざ宗像神社境内へ。

翁の後に境内にいる全員で「五雲」を謡いました。

私は「翁」には参加しませんでしたが、宝生流発祥の地で謡う「五雲」は大変良いものでした。

また何とツアーには、生後間もない宗家のご長男、知永さんも参加されて、私のすぐ横で「翁」を大人しくご覧になりました。

宝生流の発祥から現在までの遥かな歴史を感じるこの場所で、宝生流の未来に繋がる小さな瞳がじっと「翁」を視ているのです。

私は得も言われぬ感動を覚えました。

ツアーは宗像神社の後も続いたのですが、続きはまた次回。今日はこの辺で失礼いたします。

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