隙間花壇

何の写真かと思われるでしょう。

これは東京の下町にある私の自宅マンションと、隣のマンションの間の隙間なのです。

ますます何のことかわからなくなって来ますね。隙間には消火栓や街灯があって、雑草が手入れも無く繁って…と私も暫くの間思っていました。

毎日前を通るうちに、ふと気がつきました。

「よく花が咲いているなあ」

季節が変わる度に、その季節の花が、少しずつですが代わる代わる咲くのです。

能に関係がある花だと例えば「シャガ(敦盛や芦刈で葉っぱを作り物に使う)」や「ヒナゲシ(虞美人草)」。

他にも水仙、菫、紫陽花、曼珠沙華、また私の知らない花々が交代で数本ずつ姿を見せてくれます。

誰が世話をしているのか全くわからないのですが、気がついてみると明らかに一定期間できちんと手入れされている「花壇」でした。
立ち止まって見ている人は皆無なので、殆どその存在は認識されていないと思われますが、私は日々前を通るのが密かな楽しみになっています。

野の花は野山に自然に咲くのが一番とは思いますが、東京の真ん中で四季を教えてくれるこの「隙間花壇」も、違った意味でしみじみ良いなあと思うのです。

今はシャガが終わって、紫陽花の開花を待っている所です。

写真の下の方にある尖った細長い葉っぱがシャガで、街灯を包むように繁っているのは紫陽花と額紫陽花です。紫陽花が開花したらまた写真を載せたいと思います。

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