夏の曲

田町稽古場では、今稽古している謡の団体稽古曲がもうすぐ終わります。

新しい曲の候補があればお知らせください、とお願いしていたら、今日お弟子さんからメールが届きました。

「次の曲は夏に向けて、加茂、氷室、草紙洗などはいかがでしょうか?」

どれもとても良い選曲です。

「加茂」の最初のシテとツレの謡は、盛夏の京都のあの暑さの中、通り雨がさっと過ぎて、一時涼風が吹き抜けた鴨川の風景が見えます。

「氷室」。京都北山の森の奥の奥に今も残る氷室跡を見に行ったことがあります。車の離合が困難な細い山道を辿った先に隠れ里のような氷室集落があり、その里山に氷室跡がありました。夏の一夜、氷室神の来臨と共に辺り一面氷に包まれる氷室を想像すると、むしろ寒さすら感じます。

「草紙洗」。曲としては春の曲ですが、小野小町が詠んだのは「水辺の草」という夏の歌でした。

この中から次の稽古曲が選ばれると思います。

すっかりブログ中心になってしまいましたが、当ホームページは澤風会の会員募集の目的で立ち上げたものなのです。

新しい曲が夏に向けて始まる田町稽古場。この機会に謡を始めたいと思われる方は、是非お問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。

どうかよろしくお願いいたします。

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