桜神社の桜

東京ではこの週末は「不要不急の外出」を控えるように言われています。

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しかし食料の買い出しに行く必要があり、雨の止んだ昼頃に三ノ輪の家を出て近所に買い物に行きました。

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そのついでに、人の少ない道を選んでちょっと足を伸ばして千住大橋の方に行ってみました。

実は年始に散歩した時に見つけた小さな神社に、春になったら必ずもう一度詣でてみたいと願っていたのです。

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この神社です。

千住大橋駅近くの再開発地区にあり、おそらく比較的新しい神社かと思われます。

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小さな社殿はたくさんの桜に囲まれており、神社の名前は…

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「桜神社」というのです。

年始の散歩で見つけた時に、「桜が満開の時期にはさぞ綺麗だろう」と想像しました。

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そして今日、満を持して行ってみたわけです。

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お花見自粛のためか社殿に入る門扉が閉じられており、残念ながらお参りは出来ませんでした。

しかし隣にある公園から社殿の裏手にまわってみると…


社殿を囲む満開の桜のすぐ側まで行って眺めることができました。

他に見る人もいない、密やかな今年のお花見でした。

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帰り際、隅田川にたくさんの花びらが散り浮くのを見ました。


「隅田川が桜川のようだな…」

と思いながら写真に撮ると、ガス状星雲に星が散りばめられた宇宙のようにも見えました。

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皆でお花見が出来るような日常が戻ってくるように、心から祈っております。

2020年春の院展に行って参りました

昨日の昼間に、日本橋三越に「春の院展」を見に行って参りました。

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昨日が初日でしたが、平日昼間というのとコロナウイルスの影響で、人は例年よりもかなり少なめでした。

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人口密度の低い会場で、いつもよりも自由に絵画の迷宮をふらふらと行ったり来たりして楽しみました。

しばらく色々な絵を見てまわって感じたのは、「今回は”扉”のモチーフが多いなあ」ということです。

固く閉ざされた、重々しい木の扉の絵などが印象的でした。

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閉じられた扉の向こう側には何があるのだろうか…

やはり重厚な寺院だろうか、それとも広々とした庭園なのか、あるいは深い森の奥に続く道が現れるのか…

と想像力を非常に掻き立てられます。

そして、何となく閉塞感を感じる昨今の状況を表しているのかな…とも思いました。

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田町稽古場の会員さんの絵もじっくりと拝見しました。

黄金色と白銀色に描かれた”アザミ”の花に、静かな強い力を感じました。

今回もお誘いいただきありがとうございました。

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帰って間もなく都知事の会見があり、東京はますます大変な状況になって来たようです。

「院展」に行くのも中々困難になってしまうかと思われますが、4月6日まで開催されているそうですので、状況が落ち着いてきたら皆様どうか見にいらしてくださいませ。

マスクを作ってみました

先日も書きましたように、最近ではずっとマスクを着用して稽古しております。

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そのマスクが全く手に入らないので、自分で作ってみました。

作り方はスマホのニュースで見つけた「日本手拭でマスクを作る方法」というのを少しアレンジしました。

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用意するのは、

・ハンカチ(写真のものは100均で購入した白地の40㎝×40㎝のもの。家にある適当なハンカチで大丈夫です)

・輪にしたゴム(同じく100均で購入したゴムを直径10㎝弱ほどの輪に結んだもの。ゴムの太さは市販のマスクと同程度のものを選びました)

これだけです。

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①先ず向かい合う2つの角を中心まで折り込みます。

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②更にもう一回折り込みます。

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③手前側に向かって二つ折りにします。

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④上になっている方を向こう側に少し折り返します。

どのくらい折り返すかというと…


ひっくり返してみた時に、折り返した部分が約1㎝ほどはみ出して見えるくらいです。

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また元のようにひっくり返して、輪にしたゴムを両端から通します。

2つのゴムの距離がそのままマスクの幅になるので、好みの幅に調節できます。

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あとはゴムを挟むように左側を折り…


同様に右側を折って…


ひっくり返すと完成です。

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着用するとこんな感じになります。

上下に少し引っ張ると、上下幅も調節可能です。

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使用後は広げて洗えば何度でも清潔に使えます。

慣れると1分足らずでハンカチがマスクに早変わりします。

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ちなみに最初に日本手拭で作ったものは分厚くなってしまい、稽古には不向きでした。

私にはこの40㎝×40㎝のサイズの小さめのハンカチが最適なようです。

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皆様もしよろしければ、お持ちのハンカチで試作してみてくださいませ。

気に入らない時には、すぐにただのハンカチに戻せますので。。

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私はしばらくの間は、このハンカチマスクをお供に稽古を頑張って参りたいと思います。

汐入大橋の大寒桜

今日は家の近くの隅田川まで歩いて行きました。

「千住大橋」と「汐入大橋」の間の河原には広いスペースがあるので、「盤渉楽」の舞の稽古をしようと思ったのです。

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澤風会の番外舞囃子「邯鄲 盤渉」は、笛の流儀が当初の”一噌流”から”森田流”に変わることになりました。

なので稽古も一からやり直しなのです。

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型付けを手に舞い始めてみると、一噌と森田では”時間の余るところ”と”忙しいところ”が全く異なることがわかりました。

また足拍子の数も違います。

そして、一噌では足拍子が通常の楽と盤渉楽で全く一緒なのですが、森田では通常と盤渉で足拍子も異なる箇所がありました。

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中々難しい”森田流盤渉楽”ですが、この機会に一噌流盤渉楽と同時に身に付けるようにしたいと思います。

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帰り際に、「汐入大橋」のたもとでこんな光景を見かけました。


桜が咲いていたのです。

見たところソメイヨシノに見えましたが、いくらなんでも開花が早過ぎます。

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今年の暖冬の影響はここまで極端なのか…

と暗い気持ちになりかけましたが、調べてみたら別の品種なのでした。

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「大寒桜(オオカンザクラ)」という種類で、寒緋桜と大島桜の交雑種だそうです。

ちょっと安心いたしました。

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ソメイヨシノがこのように綺麗に開花する頃には、新型肺炎が何とか沈静化していることを祈るばかりです。

松本城本丸御殿に能舞台が…

昨日の松本稽古で、ある会員さんがとても興味深いものを見せてくださいました。

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松本城の古い絵図がたくさん載っている図録です。

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その中の1枚、今から300年程前の江戸時代の絵図は松本城の「本丸御殿」の見取り図でした。

そしてその見取り図を詳細に見ていくと、なんとどうやら当時の松本城本丸御殿には「能舞台」があったようなのです。

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と言っても「能舞台」という記述はどこにもありません。

しかし、「大広間」と「次の間」という広いスペースがあり、そのすぐ隣に「鏡の間」という小部屋が描かれてあったのです。

更に「鏡の間」の隣には「楽師の間」という部屋も。

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鏡の間から大広間までは、長い廊下で繋がっています。

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つまり恐らくは、「大広間」の畳を一部剥がすと、板の間の「能舞台」が出現したのだと思われるのです。

そして廊下が”橋掛り”に、次の間が”見所”になったのではないでしょうか。

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江戸時代の一時期、松本城では確かに能楽が演じられていたのです。

流儀は何流だったのか、どの程度の規模でどんな曲が演じられたのか…

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想像するととてもわくわくします。

古文書などに資料が残っていないか、何とか調べてみたいものです。

ラジオ録音初めての…

今日は朝から渋谷のNHKでラジオ録音に出演して参りました。

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ラジオ録音では、いつも一曲を最初から最後まで通して録音します。

しかし短めの曲の場合、全曲録音しても放送時間に足りないことがあります。

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そのような時には、足りない時間の分だけ別の曲の一部分を追加で録音することになっています。

そして今日も、一曲録音したところ放送時間に5分ほど足りないことがわかりました。

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そこで別の曲のキリの部分を追加録音したのですが、私はその追加録音でシテを謡わせていただいたのです。

長いことNHK録音に出演して参りましたが、ほとんどが地謡での参加でシテは今日が初めての経験でした。

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わずか5分ほどですが、大変嬉しい録音になりました。

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そのラジオの放送日なのですが、実は3月の澤風会郁雲会の翌日の日曜日なのです。

しかも早朝6時からです。。

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私はまず間違いなく澤風会郁雲会で力尽きて寝ていると思われますが、起きられる方はどうか聴いていただければと思います。

よろしくお願いいたします。

光秀公ゆかりの稽古場

今日は大山崎稽古のために早朝に東京を出ました。

新幹線はかつて無いほどがら空きで、私の乗った車両には10人ほどしか乗客の姿がありません。

新型肺炎の影響は徐々に大きくなっているように感じます。。

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しかしJR山崎まで来ると、全く普段と変わらない様子でホッとしました。

いや、厳密にはちょっと普段と違っていました。

まず下のようなポスターが駅などに何枚も貼ってあります。


そう、今年の大河ドラマは”明智光秀公”が主人公です。

そして山崎や隣の長岡京はその光秀公や、娘の細川ガラシャゆかりの地なのです。

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稽古場の「宝積寺」も天王山の中腹にあるので、境内には上のような「いざ!天王山」という幟がたくさんはためいていました。

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そして午前中の大山崎稽古を終えて、私が午後に移動した先は…

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亀岡です。

こちらには光秀公が築城した「亀山城址」があり、やはり大河ドラマで盛り上がっているようでした。

稽古場もその亀山城址の中にあるのです。


亀岡駅には明智光秀グッズがたくさん並び…

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城址のお堀端には新しく作られた”明智光秀公像”が立っていました。

亀岡には新しいサッカースタジアムも完成して、今年は色々と賑やかになるのでしょう。

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しかし稽古場に到着すると、城址の中は普段と変わらない静謐な雰囲気でした。

そして今年も梅の花が音も無く開花していました。

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世間は色々大変ですが、変わらず静かに咲く梅を見て、また何かホッとしたのでした。

節分の京都稽古

今日は京都紫明荘組稽古でした。

いつものように朝の地下鉄日比谷線は殺人的混雑でしたが、東京駅と新幹線車内はいつになく空いていると感じました。

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そして京都の「ゲストハウス月と」に到着して亭主さんに伺うと、やはり新型肺炎の影響で京都の観光客は激減しているとのことでした。

最初にいらした会員さんも、

「錦市場に人が少なくて、すいすい通れてびっくりしました!」

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なるほど。それはちょっと有り難い面もありますが、節分の日の観光客を期待している方々は大変なのだと思います。。

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紫明荘稽古の後は京大宝生会稽古に行きました。

今は吉田神社の節分祭が開催されていて、そこで購入した面を掛けた人の舞も披露され…


今日も賑やかに稽古を終えることが出来ました。

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順番は逆になりますが、今朝は富士山に珍しい雲がかかっておりました。


ちょうど富士山と上下対称に見えたのです。

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世間は色々騒がしいですが、今日の京都稽古は節分を祝うように穏やかに終始いたしました。

悪夢にうなされずに済む方法

今日は朝から水道橋宝生能楽堂にて、日曜日開催の「立春能」の申合がありました。

私は能「鵜飼」の地謡でした。

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立春能申合に行くために起床する、その直前の夢の中でのお話です。

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以前にも書きましたが、私がたまに見てうなされる悪夢があります。

「やったことの無い曲のシテを舞うことになっており、鏡の間で幕が上がるのを待っている」

というシチュエーションの夢です。

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知らない型や謡を舞台上でどうやって誤魔化そうかと必死で考えるうちに目が覚めて、ホッと安堵するのが常のパターンでした。

しかし今日はちょっと違う展開になったのです。

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シチュエーションは常と同じで、今回は”勝修羅”の格好で”平太”の面までかけて鏡の間に座っていました。

一度も稽古しておらず、謡も型も全く頭に入っておりません。

「ああ、いつも見る悪夢と同じ状況だなぁ。ついに悪夢が現実になってしまうのか…」

と嘆いていたのです。

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しかし今日の私はそこでハッと気付きました。

「待てよ、今の状況ももしかしたら夢なのでは…」

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そして良く考えてみると、確実に夢だということがわかったのです。

夢の中で、

「なんだ夢か。良かった良かった。」

と安心して舞台に出て行ったあたりでアラームが鳴って目が覚めました。

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…というわけで今後はこのパターンの悪夢を見ても、夢の中で夢かどうか確認する事で、うなされずに熟睡出来そうです。

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雪の少ない青森

昨日は青森稽古で、私は日が暮れてから青森駅に到着しました。

この冬の時期には、駅前の青森港周辺がライトアップされます。

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そのライトが、雪だるま型をした”雪だるま〜る”という提灯で、中々可愛らしいのです。

今年も見に行ってみました。


やはり港の周りには”雪だるま〜る”がたくさん並んでいます。

しかし今年はその背後に見慣れないものがありました。


港の大規模な再開発事業が行われていて、クレーン車やパワーショベルなどの巨大な重機が何台も置かれていたのです。

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再開発が終わると、青森港はどんな姿になるのでしょうか。

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そして今年の青森はやはり雪がとても少ないです。

私が7年前の冬に初めて稽古に来た時には、駅前でも2m近く積雪があったのに、昨日は上の写真程度しか雪がありませんでした。

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雪が無いのは地元の人には有り難いことなのでしょう。

しかし春先の雪解け水が少ないと、農家の方々は困ってしまうということです。

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やはり冬にはある程度雪が降る方が良いのだろうなあ…と思っていると…


今朝の青森は雪になりました。

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昨日とは打って変わって、寒々とした冬の東北らしい景色の中を、帰りの新幹線で東京に向かったのでした。