第9回七葉会に向けて

今日は午後に少しだけ江古田稽古、その後に田町に移動して夜まで稽古でした。

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江古田と田町で今稽古している仕舞と謡は、大半が8月10日、11日に宝生能楽堂にて開催される「第9回七葉会」に出す演目です。

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例えば今日は仕舞「是界」、「松虫クセ」、「田村クセ」、「笹之段」、「嵐山」などを稽古したのですが、いつの間にか皆さんほぼ完成していて驚きました。

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私の場合、仕事のひとつの山場を越えるまでは、次の舞台のことをあまり考えられない傾向があります。

最近では能「鵜飼」と「草紙洗」の稽古をしている間は、頭の中はその2曲でいっぱいいっぱいでした。

しかしもちろんその間も、澤風会稽古は変わらないペースで淡々と積み重ねていたのです。

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そして「鵜飼」と「草紙洗」が終わって冷静になってみると、江古田田町の皆さんが夏の「七葉会」へ向けての準備を順調に進めてくださっていた事に気がついた訳です。

これは大変有り難いことでした。

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もちろんまだ改善する余地はありますし、謡の方はまだこれから役の稽古をする段階です。

ここから暫くは、江古田田町は「七葉会」に向けて力を入れて稽古して参りたいと思います。

江古田田町の皆様、この調子で本番までどうかよろしくお願いいたします。

御夫婦揃っての稽古

昨日は松本稽古でした。

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今年に入ってから稽古を始めたばかりの信濃大町の御夫婦は、いつもお2人揃って稽古場にいらっしゃいます。

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昨日も夜の初心者向け稽古時間の少し前に仲良く一緒にいらして、

「先日2人で山に行って採ってきたのです。」

と、山菜のお浸しを全員に振る舞ってくださいました。

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仕舞の曲と進度もほぼ同じで、お2人とも昨日で仕舞「鶴亀」が完成して、次の仕舞「猩々」に入りました。

今年11月に予定されている「松本澤風会大会」では、やはり御夫婦揃っての”初舞台”となることでしょう。

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しかし実はこのパターンは澤風会においては非常に珍しいのです。

御夫婦で稽古されている方でも、大抵は時間をずらして稽古に来られます。

また例えば奥様が稽古されていて、私が「よろしければ御主人も稽古されませんか?」

などと聞いても、

「向こうに先に上達されると癪なので、絶対いやです!」

と、断固として拒否されたりするのです。。

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また別の御夫婦などは、奥様はダイビングが、御主人は能楽がそれぞれプロ級の腕前なのですが、お互いの領域には決して入ろうとしないようです。

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なので、信濃大町の御夫婦は本当に貴重な存在なのです。

これからもどうか仲良く稽古を続けてくださり、夫婦で上達して行っていただければと願っております。

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ずっと同じ仕舞曲で進んで行くのか、ある段階でそれぞれ曲の好みが出てきて、別の曲になって行くのか、その辺りも楽しみに見守りたいと思います。

自治医科大学能楽部との初顔合わせ

一昨日の五雲会には、新しく出来た「自治医科大学能楽部」の学生さんと顧問の先生が観に来てくれました。

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京大宝生会から今春自治医科大学に転学して、2ヶ月で能楽部を立ち上げた青年も勿論来てくれて、終了後には京大宝生会の現役やOBと一緒に食事をしました。

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「僻地医療」を目的とした自治医科大学。

これまでに唯一、私が出会った自治医大の関係者は石川県出身で、卒業後に能登半島の先、日本海に浮かぶ絶海の孤島に数年間赴任したと聞きました。

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一昨日聞いた話では、自治医大では6年間の大学生活の後に、9年間の出身都道府県での医療勤務が待っており、その勤務地の大半が僻地なのだそうです。

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東京芸大1年生の、能楽師の卵の青年もその食事に来ていました。

私「我々は、芸大4年間の後に水道橋での内弟子10年間なのだから、大分恵まれているよね」

青年「そうですね、ははは…💧」

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そのような厳しい修行(?)への覚悟が出来ているからか、自治医大の学生さん達は若いのに肝が据わっている雰囲気で、また人間的にとても魅力的な人ばかりでした。

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笑ったのが自治医大での飲み会の話です。

酔い潰れた学生が出ると、「台車持ってこ〜い」と言って、台車に載せて運んでいくそうなのです。

私「医大なのに、担架じゃないんだ?」

自治医大生「ええ、だって担架はエレベーターに入らないですから」

成る程。

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そして、酔っ払いを介抱するのは皆医療の心得がある人達なので、まず心配は要らないということでした。

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このように、京大とも芸大とも全く違うカラーを持つ自治医科大学に、新たに能楽部が出来たわけです。

今後彼らが宝生流の稽古を始めてくれて、その活動がもしかしたら僻地医療の赴任先にも広がっていけば、とても素晴らしいことだと思うのです。

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それはまだ遠い目標ですが、今回の五雲会での初顔合わせはとても有意義な第一歩になった気がします。

自治医科大学能楽部の皆さん、今後ともどうかよろしくお願いいたします。

名古屋宝生会の能「草紙洗」

今日は朝9時前に名古屋能楽堂に入りました。

能「草紙洗」の申合が10時開始で、更にその前に下合わせをすることになっていたのです。

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「草紙洗」は、子方天皇、シテ小野小町、ツレ紀貫之、立衆3人にワキ大伴黒主と、舞台に同時に7人が立ち並ぶ華やかな曲です。

謡の合わせどころや、立ち居の場所とタイミングなどをよくよく合わせておく必要があるのです。

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広めの名古屋能楽堂の舞台での立ち位置、座り位置を十分に確認して、申合に臨みました。

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申合が約1時間で終わり、その後に今度は仕舞「兼平」、「杜若クセ」、「野守」の地謡を合わせました。

それからお昼のお弁当を手早く食べると、もう時間は12時。

「草紙洗」は13時開始なので、ぼちぼち装束を付け始める時間でした。

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そしてシテ方6人が装束に着替えると、すぐに本番が始まりました。

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…実は、能「草紙洗」は、ツレの足が痺れることで有名な曲でもあるのです。

私はツレと言っても、途中で4回ほど立ち上がる場面がある”貫之”なので、他の3人の”立衆”に比べれば、まだ足は楽なはずでした。

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しかし今朝からの申合と仕舞合わせ、そして昨日の五雲会の「鵜飼」シテの影響もあってか、今日は本番冒頭から足が痺れてしまいました。。

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一旦痺れると、むしろ途中4回も立ち上がることが難行苦行になってしまいます。

終盤に小野小町に”烏帽子”を付けに行って、戻って座ると「これで最後まで立ち上がらなくていいんだ!」と密かに喜びを感じてしまったのでした。

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その「草紙洗」のツレ紀貫之も大過なく終えることが出来、これで今年上半期の役は全て無事に終わったことになります。

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次の役は9月になる予定なので、後半もまた気持ちを新たに頑張ろうと思います。

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名古屋宝生会にいらしてくださった皆様、また昨日の五雲会から名古屋に移動して観に来てくれた学生の皆さんどうもありがとうございました。

能「鵜飼」無事終了いたしました

皆様 本日は雨の中五雲会に大勢お越しくださいまして、誠にありがとうございました。

おかげさまで私の能「鵜飼」もなんとか大過なく終えることが出来ました。

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今回の「鵜飼」では、謡の強弱や調子の高低などを、普段よりも細かいところで文字単位で調整してみました。

終わってからの打ち上げでは、京大宝生OB会の皆様に、その謡に関しての御感想をじっくりと伺い、大変勉強になりました。

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そして同時刻、その打ち上げ会場から徒歩30秒の居酒屋では、京大宝生会、東大宝生会、自治医科大学能楽部の皆さんが別途打ち上げをしていました。

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打ち上げ一次会を終えて、私は何人かで別途打ち上げ居酒屋に合流し、更にそこに東京芸大の新入生も加わっての二次会になりました。

自治医科大学の教授や、ドイツからのOBなども交えて盛り上がっていたところに、なんと今度は今日の能「加茂」でツレを勤めた先生が、お弟子さんと一緒にお店に入って来られました。

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なんだか気分としては、京大百万遍か芸大上野仲町通の頃のような混沌とした楽しい盛り上がりのひと時を過ごしました。

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楽しい打ち上げを終えて、私は宝生能楽堂に戻りました。

つい先ほど鵜飼を終えて、干していた胴着などを片付けて一つにまとめ、今度は新幹線で名古屋に移動です。

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明日は名古屋宝生会で能「草紙洗」の紀貫之を頑張って勤めたいと思います。

記憶に残る日にするために

私が能「鵜飼」のシテを勤める「五雲会」が、いよいよ明日本番を迎えます。

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今回は澤風会郁雲会の皆さんに加えて、京大宝生OB会の方々、また京都からは京大宝生会現役達、そして松本から、仙台から、青森からも、合わせて50人を超える知己の方々が観にいらしてくださる予定です。

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そして驚いたことに、15年前に京大宝生会で能「鵜飼」のシテを舞ったOBが、ドイツから今回の私の「鵜飼」に合わせて一時帰国して観に来てくれることになりました。

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さらに。

京大宝生会から今春自治医科大学に転学した青年が、早速能楽部を立ち上げた話を先日ブログに書きました。

その自治医科大学能楽部員と顧問の教授が、明日初めて宝生能楽堂にやって来るというニュースもあるのです。

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明日は色々な意味で記憶に残る日になることでしょう。

でも先ずは能「鵜飼」の舞台を無事に勤めることが第一です。

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今朝は渋谷のNHKに行き、ラジオ録音で「采女」の地謡を謡いました。

その後に水道橋に行き、昨日の申合で御指摘いただいた点をいくつか修正するための稽古をしました。

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胴着など明日必要なものの準備も終わって、あとは静かに本番を待つばかりです。

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皆様明日はどうかよろしくお願いいたします。

日本女子大新歓ワークショップ

今日は午前中に五雲会申合で能「鵜飼」を舞いました。

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そして午後からは目白の日本女子大学に移動して、「日本女子大学能楽部宝生会」復活に向けての新歓ワークショップを開催いたしました。

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久しぶりに訪れた日本女子大学は、新しく壮麗な図書館などが出来ていて驚きました。

新歓ワークショップも、新図書館に隣接した、やはり真新しい学生向けのフリースペースのような建物で行いました。

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このような新歓イベントを日本女子大で開催するのは初めてのことなので、色々試行錯誤でした。

申合をお客様の前で行い、申合に拍手をいただいてしまうなど…。

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とは言え、日本女子大学の学生さん以外にも郁雲会や澤風会関係者を始め大勢の方にいらしていただいて、結果的に60人分の椅子が足りなくなる程の盛況になりました。

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今回のワークショップが新歓活動としてどれ程の効果があったのか、結果が出るのは少し先になると思います。

しかし今年の経験は、来年以降により改善されたワークショップを開催するための礎になったと思います。

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本日お越しくださった皆様どうもありがとうございました。

今後とも日本女子大学宝生会復活に向けた活動に、どうかご支援をよろしくお願いいたします。

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そして今春から稽古を始めてくれた日本女子大新入生の皆さん。

指導する側も手探りで恐縮なのですが、きっともう少し先に歩んで行くと、色々な素晴らしい出会いや新しい経験が待っていると思います。

一歩一歩新しい足跡を刻んでいきたいと思っております。

どうかよろしくお願いします。

秘密の稽古スペース

私は今週土曜日開催の五雲会にて能「鵜飼」のシテを勤めますが、その申合がいよいよ明日に迫りました。

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一方今日は夕方に京都駅前の「メルパルク京都」に学生と一緒に行って、全宝連レセプションの打ち合わせをするという用事がありました。

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京都駅に到着すると、学生が来るまでまだ少し時間があります。

普段ならコーヒーでも飲んで待っているところですが、今日は…

「鵜飼」の稽古をしたい!

と無性に思いました。

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京都駅構内には、実は広くて人気が殆ど無いスペースが何箇所かあるのです。

私は烏丸中央口から東側に上がっていくエスカレーターに乗りました。

そしてエスカレーターを4本乗り継ぎます。

改札前は観光客や修学旅行生でごった返しているのですが、上に昇っていく程にその喧騒が嘘のように静かになっていきます。

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4本目のエスカレーターを降りると、結婚式に使うと思われる西洋風の鐘が下がっています。

その鐘の横手のスペースが、能の稽古にちょうど良い感じなのです。

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もちろん結婚式があると人が大勢集まるのでしょうが、平日午後には人は滅多にここまで上がって来ません。

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駅構内のスペースでは、色々と禁止されている行為があると思われます。

しかし控え目の声量で、5m四方を摺り足で動くだけならば、まず迷惑行為にはならないと判断して、稽古を始めました。

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思えば「国栖」、「舎利」、「夜討曽我」、「雲林院」など最近舞った能は全て、一度はこのスペースで稽古した覚えがあります。

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今日もやはり人は殆ど通りかからず、じっくりと「鵜飼」の稽古をすることが出来ました。

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このブログを読んだ方が稽古に殺到するとちょっと困りますが、今後もこの秘密の稽古スペースを年に数回、大事に使わせてもらいたいと思います。

ギャラリーでの紫明荘組稽古

今日は京都紫明荘組の稽古でした。

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紫明荘が使えなくなってから、いくつもの稽古場を並行して使ってきた紫明荘組稽古です。

今回はまた新しい場所を使うことになりました。

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四条木屋町から高瀬川沿いに5分ほど下った所にあるギャラリーです。

築100年以上の町屋を改装した建物で、窓のすぐ前を高瀬川が流れるという何とも風情のある稽古スペースでした。

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そしてギャラリーだけあって、稽古を始めると何人もの芸術家の方々が見学に来られたのです。

写真をベースにした現代美術作品が、三十三間堂に飾られているという方など、それぞれ個性的で魅力的な皆さんでした。

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ここ2年ほど色々な場所で紫明荘組稽古をすることで、人との出会いが確実に増えたと思います。

今日の出会いによって、将来なにか新しい企画や舞台が生まれたら嬉しく思います。

良きライバル心

今日は夕方から京大宝生会の稽古でした。

先月の「関西宝連」以来の稽古になるので、ちょっと久しぶりの京大BOXでした。

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稽古の前に、一昨日に水道橋宝生能楽堂にて開催された「関東宝生流学生能楽連盟自演会」通称「関宝連」の感想を少しだけ話しました。

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東大の無本の素謡「葵上」が非常にハイレベルだったこと。

やはり東大の最後の舞囃子「敦盛」がとても良い舞台だったことなどなどです。

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東大宝生会の皆さんは、実は昨年末の関西宝連で京大宝生会が出した能「経政」をわざわざ東京から観に来てくれたのです。

勿論京大宝生会の面々はその東大さんの熱意を覚えていて、今回東大宝生会のレベルが高かったという話を聞くと

「うおお…!」

と感嘆の声を上げました。

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そしてなにかメラメラとやる気が燃え上がるのが見えたような気がしたのです。

ライバル心というやつでしょうか。

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稽古を始めてみると、大半の学生が関西宝連から仕舞を変えてきていました。

それにもかかわらず、皆ほぼ八割がた仕上がっていたのです。

関西宝連からわずか2週間で、しかも自分でここまで稽古してくれるとは嬉しい驚きでした。

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本番の全国宝生流学生能楽連盟自演会は、6月29、30日の朝11時より京都金剛能楽堂にて開催されます。

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東大さん始め全国から集まるたくさん学生さん達と、それをお迎えする関西の学生達。

先ほども書きましたが、良いライバル心は上達に繋がると思います。

色々な大学の舞台を観て、お互いに大いに刺激し合ってくれることを期待しております。