おかげさまで、七宝会の能兼平が無事終わりました。
本日七宝会にお越しいただきました皆様、本当にありがとうございました。
役の時は毎回、幕の前に立つと「今回も良いコンディションで、幕の前まで辿り着けて良かった」と感謝の気持ちが湧きますが、今日もやはりそうでした。
色々研究して試行錯誤して練って来た兼平ですが、もしかすると今回で最初で最後のシテかもしれません。
今回は現時点で私の想う兼平を演じさせていただきました。
しかし、もしいつか再度兼平を舞わせていただくチャンスがあれば、またその時の私の想いを加味した、少し違う兼平を演じてみたいです。
能の登場人物は舞台がある毎に甦って、演者によって微妙に味付けの異なる人生を再現するわけです。
次の機会まで兼平とはしばしのお別れです。次は4月に能百万のシテの舞うので、今度は百万という人間にアプローチしていきたいと思います。
重ねて今回応援してくださいました皆様、誠にありがとうございました。