中学校ワークショップ
今日は千葉県の中学で能楽教室をやって参りました。
体験型ワークショップで、型や謡などを少しずつ稽古して、最後に仕舞羽衣と鞍馬天狗を観てもらいました。
その後に質問の時間を設けたのですが、中学生らしい質問がいくつか出ました。
①舞台に出ると緊張すると思いますが、緊張感を克服する方法はありますか?
②舞台で大きな失敗をしない為に、何に気をつけていますか?
③能楽師という仕事をする上で、特に必要とされることは何ですか?
おそらく、日々の中学校生活の中で緊張したり失敗したりすることも沢山あるのでしょう。
また将来どんな職業に就てどんな大人になるのかを考える時期でもあると思います。
この世代の質問に答えるのは、ある意味責任重大です。
うーむと考えて、答えた内容は…
①緊張感を克服するには、やはり稽古するしかありません。稽古が足りない舞台は、不安で緊張してしまうので、その為に間違えることもあります。また「慣れ」という要素もあります。同じ内容でも、何度も繰り返し経験することで過度に緊張しなくなります。
②失敗は気をつけていてもしてしまうものです。寧ろ失敗した後が大切です。狼狽えずに何事もなく舞台を続けられたら、観客には間違いと気付かれないものです。失敗した瞬間に如何に冷静になれるかが重要と思います。
③一見理不尽に思える稽古にも耐えられる、忍耐力でしょうか。これは体育会系の部活でも同じ経験をするかもしれません。あとは謡を覚える記憶力です。
こんなことを、もっと取次筋斗に話して来ました。
中学生達は最後まで集中して見聞きしてくれました。
この中から将来1人でも2人でも、能を稽古したり舞台を観に来たりするようになってくれたら。
そう期待しながら、今後も学生向けの能楽教室を頑張って参ります。
御依頼があればいつでも何処でも参りますので、もし御希望の方はお気軽にご連絡くださいませ。