カフェに聴こえるように…
今日は昼前から紫明荘組稽古でした。
場所は熊野神社近くの「ゲストハウス月と」の2階和室です。
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この「月と」さんでは、ゲストハウス以外に13時から1階でカフェも開店します。
古民家を改装した、とても落ち着いた空間です。
以前にこのカフェのお客様が、2階まで稽古の見学に来てくださったことがありました。
しかし一度だけで、その後はなかなか見学者は現れません。
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今日の京都は春めいた穏やかな陽気で人出も多く、午後には1階のカフェからも大勢のお客様の声が聞こえてきました。
「これは何とか見学に来てもらいたい」
と密かに思い、私は階段を上ってすぐの場所で仕舞稽古の地謡を謡うことにしました。
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うるさくない程度にカフェに謡が聴こえる位置なのです。
そこで暫くの間謡って稽古していたのですが、どなたも上がって来てくれません。。
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「空振りか…」と内心残念に思いつつ、最後の京大OGさんの仕舞「鵺」の稽古にかかりました。
やはり階段の踊り場付近で頑張って謡っていると、1回目が終わった時でした。
「すみません、ちょっと見学したいという方がおられるのですが…」とゲストハウスのスタッフさんが言ってこられたのです。
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私「どうぞどうぞ!上がって来てください!」
するとなんと3人の方々がぞろぞろと階段を上って来られました。家族連れだったのです。
そして今日最後の「鵺」稽古を、仲良く並んで座って、喜んで観ていただけました。
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私「どちらからいらしたのですか?」
見学者お父さん「大阪なんです」
ということで、七宝会などの宣伝も出来ました。
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やはり最後まで諦めずに頑張ってみるものです。
次からも、カフェに程よく聴こえるように稽古しようと思ったのでした。