引き算の宿
昨日青森で泊まった宿は、私が各地で泊まる中でも最も安いところです。
昨日は一泊3000円でした。
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部屋やベッドの広さは普通のビジネスホテルと変わりません。
では何故そんなに安いのかというと、いわゆる「アメニティ」がほとんど無いのです。
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歯ブラシ、ティッシュペーパー、タオル、バスマット、髭剃りなどは全て無しで、必要な物だけ別途レンタルできます。
また「冷蔵庫」や「テレビ」もありません。
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要するに「部屋」、「ベッド」、「風呂」、「トイレ」だけで、あとはなにも無し。という宿なのです。
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ここまで来ると、何か能楽にも通ずるような「引き算の美学」すら感じます。
私はこういう思想にはとても共感いたします。
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歯ブラシは家から持参して、あとはバスタオルだけ1枚100円でレンタルすれば充分に事足ります。
「冷蔵庫」はちょっと欲しいところなのですが、そこは青森の真冬の寒さを逆手に取ります。
窓際に冷やしたいモノを並べてカーテンを閉めれば、外は氷点下なので「即席冷蔵庫」になってしまうのです。
昨日は到着してすぐに購入した青森の食材を「即席冷蔵庫」に置いて稽古に行き、稽古を終えて22時頃に宿に戻って美味しくいただいたのでした。
(宿代が安い分、地物のお刺身などちょっと贅沢なモノを買っても心が痛みません)
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私の行く地域では青森にしか無いこのタイプの宿、もっと全国的に流行ってくれたらと密かに願っております。