坊主が屏風に…
明日は宝生能楽堂にて、今週末開催の「同明会」の申合があります。
私は能「来殿」の地謡を勤めます。
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この「来殿」という曲は、
シテ…菅丞相(かん・しょうじょう)
ワキ…法性坊の僧正(そうじょう)
です。
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また謡の中に出てくるシテの養父の名前が、
菅丞公(かん・しょうこう)
で、ワキ僧正はしばしば上人(しょうにん)と謡われます。
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つまり一曲の中に「しょうじょう」、「そうじょう」、「しょうこう」、「しょうにん」
がランダムに出てくるという、間違いやすいトラップだらけの曲なのです。。
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さらっていると、普通に”丞相”と”僧正”を間違えるだけでなく、「しょうぞう(肖像)」とか「そうぞう(想像)」など、全然違う単語も出てきたりしてもう大変です。
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何となく早口言葉の
「坊主が屏風に上手に坊主の…」
という一節を思い出しました。
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ある意味で覚えづらい「来殿」なのですが、先ずは明日の申合をミス無く終えられるように、
丞相、僧正、丞公、上人
の四語と今しばらく格闘したいと思います。