「翁」を持って久居へ

能「翁」から早くも2週間が経ちました。

今日は久しぶりに舞台も稽古も無い日でしたので、三重県久居の実家の父親を訪ねる事にしました。

父親と会うのは、一昨年の正月に久居に行って卒寿祝いに「三笑」の謡を謡った時以来です。

2年間ご無沙汰で元気かどうかちょっと心配しておりましたが、幸いに玄関に出てきた父親は92歳とは思えない元気な様子で安心いたしました。

元気とは言えさすがに真冬の東京に行くのは無理なので、父親は能「翁」には来られませんでした。

そこで今回の帰省は、「翁」のDVDと内祝の「翁最中」を父親に届けるというのが最大の目的だったのです。

居間の大画面テレビで早速DVD鑑賞です。

少々耳が遠くなってきた父親に大声で解説をしながら、私自身が初めて自分の「翁」を観ました。

改めて観ると改善すべき点も見えて、翁は一生に一度とは思いながら「次にやるとしたら…」という考えもぼんやりと浮かんできたり…

DVD鑑賞の後に私は1人で澤田家の菩提寺に行って、お花を手向けてお参り致しました。

そして再び実家に戻り、「翁最中」を父親とゆっくり食べてお茶を飲みました。

今日の久居は寒さが少し和らいだ穏やかな日で、四季の花が咲く実家の庭では、水仙が控えめに咲いておりました。

生まれた土地を訪ねるのは沁みじみと良いものです。

また時間を見つけて久居に帰ろうと思います。

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