蝉丸ゆかりの神社を訪ねて(前編)
先日もブログでお知らせいたしましたが、私は12月26日の「第2回七葉會」にて能「蝉丸」のシテを勤めます。
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蝉丸ゆかりの場所が京都と滋賀の境の辺りにあるので、本番までに一度訪ねてみたいと思っていました。
そして今日は、亀岡での稽古の開始が午後からで午前中が空いていたのです。
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今日行こうと思い立ってはみたものの、実は「蝉丸」の名を持つ神社は複数あるのです。
「関蝉丸神社上社」
「関蝉丸神社下社」
「蝉丸神社」
の3箇所です。
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迷った末に、京都から一番行きやすい「関蝉丸神社下社」に先ず行って、時間があれば「上社」と「蝉丸神社」にも足をのばそうと決めて出発しました。
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京都からJRで僅か10分で大津駅に到着します。
駅前の地図の左下の角に「関蝉丸神社」の表記がありました。
駅からの距離は630mだそうです。早速歩き出しました。
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関蝉丸神社下社は国道161号線の側にあります。
大津駅辺りの国道161号線は、古い街道の面影を残す道でした。
そこを歩いていると、気になるポスターが。
蝉丸は芸能の神様として祀られていると聞いてはいましたが、このような”生きた”行事が定期的に開催されているのは素晴らしいことです。
11月7日、行ける人がいたら是非行ってみてくださいませ。
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さらに街道を進むと、今度は気になる「銭湯」を発見。
「小町湯」
という名前を見て、そういえばこの辺りは能「関寺小町」の舞台にもなっていたな…と思い出しました。
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近くには「関寺」の名を冠するトンネルや…
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踏切も。
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「関寺」そのものは残っていませんが、銭湯の近くにその跡と言われるお寺を見つけました。
百歳の老女となった小野小町をシテとする「関寺小町」は、数ある能の中でも秘曲中の秘曲と言われます。
私が舞える可能性は限りなくゼロに近いですが、一応安養寺にお参りしておきました。
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この後いよいよ関蝉丸神社下社に向かうのですが、その模様はまた次回に。