懐かしい空気感

今日は三重県の父親の住む家、つまり私の生まれた家を訪ねています。

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名古屋から近鉄特急に乗り換えると、車窓から見える風景に明らかな”懐かしさ”を覚えました。

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「山の姿、川の流れ。遠の里、橋の景色…」

これは能「頼政」のワキの詞ですが、そう言ったものが、他のあらゆる土地とは何故か微妙に違って見えるのです。

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最近読んだ本で、「動物の持つ超能力」の話がありました。

その例として「鮭が生まれた川に正確に戻って産卵するのは謎の現象だ」

とあったのですが、私には何となく”鮭の気持ち”がわかります。

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似たような川は無数にあれど、本当に”懐かしい”と感じる川は、近づいていくとその匂い、水温、石の形、生態系、などを総合した「空気感」(水ですが…)のようなものが違って感じられると思うのです。

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今日は昨年同様に父親と散歩して、遠くなだらかな低い山並み、ゆったり流れる広い川、静かに広がる田圃、などの懐かしい風景を見てその空気を吸ってこようと思います。

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