「楽しい経験でした」
昨日は「ゲストハウス月と」にて、京都紫明荘組稽古でした。
先月の澤風会京都大会以来の稽古です。
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大会で能「羽衣」を舞われた方が最初からいらしていて、
「羽衣はとても楽しい経験でした」
と言ってくださいました。
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それは私にとって何よりも嬉しい感想でした。
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一曲の能をゼロから稽古して、本番が良い舞台になるように作り上げていくのは、本当に大変な道程なのです。
その稽古の過程で不安や苦労が強過ぎると、暗い記憶ばかり残ってしまいます。
如何にしてそうならずに、無理なく進んでやる気と技術を少しずつ上げて行き、”良い経験を積んでいる”と思ってもらえるか…。
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そんなことをいつも考えながら稽古して来ました。
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なので、「楽しい経験でした」という感想を聞いて、全ての苦労が報われた気がしてジーンと深く感動したのです。
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ちなみに能「羽衣」のシテの方が稽古用に作られた”天女の羽衣”があるのですが、その衣は京大宝生会の能「竹生島」の天女稽古用に受け継がれることになりました。
「竹生島」があの「羽衣」のような良い舞台になるように、手作りの羽衣のパワーをお借りしたいと思います。
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昨日は他の会員さん達や京大若手OBOG達も、それぞれの新しい曲を次の舞台に向けて稽古し始めました。
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そして更に。
夏休みの「月と 寺子屋キャンプ」の参加者の男性が、昨日から新たに澤風会会員になって稽古を始めてくださったのです。
本業は写真家で、「京都とプラハ」をテーマとした写真を撮り続けているそうです。
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新しい顔触れも加わって、再び発進した京都紫明荘組稽古場です。
皆さまに力をいただいて、私もまた頑張って参りたいと思います。