京大宝生会「竹生島」、出航しました。
昨日の「上半期お疲れ様会」から一夜明けた今朝9時。
私が京大能楽部BOXにやや遅れて到着すると、既に中では10人程の宝生会現役達が集まって稽古していました。
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私「えーと、では謡から稽古しますかね」
すると現役達はワラワラと舞台から降りて、2列に並んで正座しました。
それぞれの前には「竹生島」の謡本が。
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昨日も書きましたが、11月26日開催の「京大能と狂言の会」にて宝生会は能「竹生島」を出すことになっており、その稽古を今日から始めることにしたのです。
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最初のワキ次第の「三遍返し」の地取から鸚鵡返しを開始。
そしてシテ、ツレの謡も含めて全曲を一句ずつ鸚鵡返ししていきました。
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彼らはまるで「竹生島の稽古」に飢えていたかのように、前のめりになって謡い返して来ます。
私の謡と解説が、乾いた大地に水がしみ込むように彼らに浸透していくのがわかり、実に手応えのある鸚鵡返しでした。
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2時間ほどで全曲鸚鵡返しが終了。
BOXの使用可能時間は正午頃までで、あともう1時間残っています。
今度はシテとツレの稽古をすることにしました。
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舟の作り物は、昨日写真を載せましたがホームセンターで調達した部品を用いた組み立て式のもの。私が東京から持って来ました。(ショートスキー用のバッグにぴたりと収まるのです)
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そして「一畳台」は、もう20年ほど前の旧BOX時代に金剛会が作った、二分割式のものが壁に立てかけてありました。
私が「その2つの台を大小前に寝かせて、くっつけて置くと一畳台になるから」
というと、現役達は「え〜っ!それ普通に木の棚が2つあると思っていました!」
なんと、一畳台と認識されていなかったようです。。
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更に、宮の台輪、床几、釣竿、櫂棹は全てBOXに常備されています。
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現役達によって手際よく準備が整い、シテから稽古を始めました。
シテは8月に院試があるので、今日ひと通り最後まで稽古をしておくことにしました。
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そしてシテの稽古を終えてからツレの稽古に移り、結局なんとツレも全部通して稽古出来てしまいました。
後ツレの稽古まで終えると、時間はちょうど正午に。
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予想を上回る成果をあげて順調に舟出した京大宝生会「竹生島」です。
これから本番まで4ヶ月、能合宿なども計画されています。
充実した良い舟旅になるように、しっかりと稽古して行きたいと思います。