同時に稽古を始める利点
今日は亀岡稽古でした。
もう花はあまり無かったので、稽古の話をさせていただきます。
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亀岡稽古場ではこの1年ほどの間に、仕舞を稽古する人が随分と増えました。
特にこの10月と11月の2ヶ月間には、全く初めての方が3人、久々に稽古を再開される方が1人の合計4人が一気に仕舞稽古を開始されたのです。
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皆さん謡はベテランの方ばかりで、仕舞の地謡も経験しておられます。
なので舞台慣れしておられるのか、意外なほどすんなりと「構え」や「摺り足」をされて驚きました。
(流石に「まわり返し」や「行き掛かり」では苦労されていましたが…)
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同時に何人もが仕舞稽古を始めることには、いくつかの大きな利点があります。
①自分の稽古の前後に、他の人が同じ仕舞を稽古するのを見られるので、1回の稽古で2〜3回分の効果がある。
②なかなか自分では出来なかった型でも、人が直されているのを見ると不思議に良くわかることがある。
更に、
③自分と同じ苦労をしている人を見ると、何となく励みになる。
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これは京大宝生会の新入生達を毎年見て来て感じた経験則です。
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ともかく、今年9月の京阪神巽会では謡だけの出演だった方々が、おそらく1年後の京阪神巽会では揃って、急成長した仕舞を見せてくださることでしょう。
同時に始めた方々が、切磋琢磨してどのように伸びていかれるのか、今後がとても楽しみです。