ゆいの森あらかわ〜前半戦のリセット〜

よく人に「お休みはあるのですか?」

と聞かれます。

まとまった休みは一年を通じて全くとれないのですが、実は昨日と今日は珍しく連休でした。

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昨日はゆっくり寝て、溜まっていた雑用を色々済ませているだけで1日過ぎてしまいました。

そして今日、満を持して私は「何もせずにボーッとする」ために家を出たのです。

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誰に何と言われようと、私は無目的にブラブラ歩いて、見つけた気持ち良い場所で缶コーヒーなど飲みながら文庫本を広げて過ごす時間が一番好きなのです。

しかも広げた本よりも、辺りの景色や空などを眺めている時間が大半だったりします。

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先ほど外に出て驚きました。

乾いた風が強く吹いて気温も低く、空は高く晴れて、今年始めて「秋」を感じたのです。

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非常に快適な気分で、さてどの方向に歩き出そうかと考えました。

以前から気になっていた、「ゆいの森あらかわ」という近所の新しい図書館がふと思い浮かびました。

ホールや「吉村昭記念文学館」などが併設された複合施設で、沢木耕太郎さんが東北新幹線の車内誌にここの事を書いておられたのを思い出したのです。

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家から15分ほど歩くと「ゆいの森あらかわ」に到着しました。

真新しい綺麗な外観です。ちょっと無機質な感じもしますが、中に入ると…

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広いフロアに様々なタイプの椅子や机が並んでいます。

本の置き方も自由な感じで、とてもユニークで楽しい読書スペースでした。

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2階に上がると「吉村昭記念文学館」があります。

中には吉村昭さんの書斎が復元されており、椅子に座って文豪気分を味わうことも出来ました。

吉村昭さんの本は羆を描いたものを2冊読んだだけなのですが、東日暮里出身だとは全く知りませんでした。

よく見ると左隅に六角凧があります。吉村さんは凧が大好きだったようです。しかも更によくよく見ると、「曽我五郎」を描いた凧でした。

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さてその後、色々な本棚などを眺めながら

段々と上にあがり、最上階5階にある”森のテラス”に出ました。

このテラスは、沢山の植物が植えられていて空が広く、さながら”空中庭園”の趣きです。

風が通る椅子に座って、しばし文庫本を読んでボーッとしました。

至福の時間でした。

ちなみに文庫本は、高野秀行「謎の独立国家ソマリランド」。

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ゆいの森あらかわは、都電荒川線のすぐ横にあります。

帰りにちょうど都電が通りました。

この踏切の向こうには、これまた私の好きな御近所スポット「荒川自然公園」があります。

こちらもそのうちにご紹介したいと思います。

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今日は能楽と全く関わらない1日でした。

明日からはまた稽古と舞台を頑張って参ります。

前半戦のリセットのような1日でした。

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