兄弟とは…

今日は江古田稽古場にまた新しい仲間が増えました。

小学生の男の子です。

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実は彼のお祖父様、お祖母様、そして高校生のお兄さんも江古田稽古場でずっと稽古をしています。

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お兄さんの影響で稽古を始めてくれたのでしょうか。

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因みに私にも年子の兄がおりますが、何故か私と兄は正反対の選択をしながら人生を歩んで来た気がします。

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小学校の時には、兄も私も同じように母親の能の稽古に連れて行かれましたが、私は稽古を始めて、兄は一切興味を持ちませんでした。

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また、私は高校の時漠然と、「大学に入ったらサイクリング部に入りたいな…」と思っていました。

しかしなんと1年早く大学生になった兄がサイクリング部に入ってしまったのです。

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仕方なく、という訳では無いのですが、私はサイクリング部をやめて能楽部宝生会に入りました。

思えば兄がサイクリング部に入っていなければ、私はほぼ確実に京大サイクリング部に入部して、今こうして能楽師にはなっていなかった筈なのです。

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あるいはまた、私が小学2年生で稽古を始めていなければ、兄がかわりに稽古を始めて私のポジションに現在いる可能性もあった訳です。

兄弟とは不思議で面白いものです。

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私と兄はかように異なる道を選んで来ましたが、兄弟で何か同じことをやるのは本当は素晴らしいことだと思っております。

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今日稽古を始めてくれた男の子も、家でお兄さんと仕舞の話で盛り上がったりしてくれたら嬉しいものです。

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…しかしながら例えば私の兄がある日突然「稽古したい!」と言い出す可能性もあるわけで、そうなればそれはまた面白いことだと思うのです。

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