頃は弥生の花見とて…
明後日17日の土曜日には、宝生能楽堂にて五雲会が開催されます。
今日はその申合があり、私は能「右近」の地謡を謡って参りました。
.
右近のワキの文句の中に、「のどかなる 頃は弥生の 花見とて」とあります。
それを聞いて、「あれっ?」と微かな違和感を覚えました。
数日前のニュースで、東京の桜の開花予想が明後日の3月17日だと聞いていたからです。
.
室町時代は旧暦なので、その頃の「弥生」は現代の4月にあたります。
つまり右近の馬場の桜は当時は4月に咲いていた筈なのです。
.
桜の開花が年々早まって、ついに旧暦と同じ時期になってしまったことになります。
「右近」の謡を聞いて、地球温暖化を実感してしまいました。。
これ以上温暖化が進まないように祈るのみです。
.
ともあれ、明後日の五雲会は桜の開花予想に合わせたように能「右近」、「雲林院」、「鞍馬天狗」と桜尽くしの名曲が3曲並びました。
.
宝生能楽堂でバーチャルなお花見を堪能した後に、まだ陽が残っている靖國神社に足を延ばして現実のお花見、というコースが可能なのです。
皆さま是非明後日17日 正午始めの五雲会にお越しくださいませ。