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満月になるまでに

今日は郁雲会澤風会の申合前の最後の稽古を松本でして参りました。

能「巻絹」のシテ、ツレ及び、舞囃子「桜川」を稽古いたしました。

無事に終えて先ほど特急あずさに乗り、氷の張った諏訪湖を夕暮れの薄明かりの中に見ながら帰っております。

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今回の能4番と舞囃子7番も、今までのところほぼ予定通りの稽古が出来ました。

あとは申合で出た問題点を修正しつつ、最後の追い込みにかかるわけです。

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特急あずさの窓から見えるすっかり暮れた夜空には、剃刀のように細い月が昇っています。

一昨日が旧正月で新月だったので、今日は三日月になるのでしょうか。

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この月が満月になる時が、ちょうど郁雲会澤風会の本番の頃になるはずです。

ここから本番までは集中力が徐々に高まり、実は一番伸びる時期なのです。

月が満ちるのと競争するようにラストスパートしていただき、会員の皆さんが本番を満月のように完全な状態で迎えていただけたらと思っております。

その為に私も、一層気合を入れてこの2週間の稽古を駆け抜けたいと思います。

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  1. 息を呑むような風景、その澄んだ空気と、触れれば切れそうな月…、それらがまるで弓を引く時のような、静かなエネルギーの高まりの期待へと変換され、心地よい緊張が満ちてゆく感じ。美しくて「うわぁーん」って感じです。
    (かく言うわたくしも、舞台に出させていただく者にござりますれば、月の満ちる日までこの緊張感を楽しみながら、稽古に励みたいと存じます。)

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