捻くれ者向けの予防接種
能「黒塚」の間狂言は、「私は生まれつき捻くれ者で、”見よ”と言われた物は見たくもないが、”見るな”と言われるとどうにも見たくなってしまうのだ」というような事を言っています。
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私にも実はこのような捻くれた傾向がある気がするのですが、今日は思いもよらない場面でそれを実感いたしました。
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今日はインフルエンザの予防接種を受けて来たのです。
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注射が好きな人はいないと思いますが、私もあまり好きではありません。。
待合室で、嫌がる子供の声など聞くと、より憂鬱な気分になってしまうのです…。
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私の名前が呼ばれて診療室に入ると、看護師さんが「はい、座ってくださいね〜。」と明るく声をかけて来ました。
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そしていざ注射をする時。
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「はい、ちょっと痛いですよ〜。」と言って、チクリと針が刺さる感じがしました。そこまでは想定内です。
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しかし続けて看護師さんは、「結構痛いですよね〜」と言って来たのです。
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「結構痛いですよね〜」と言われると、捻くれ者の私は無意識のうちに「いやいや、そんなに痛くないですから!」と思ってしまうのです。
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そして「痛くないですから!」と思った瞬間には予防接種は終わっていました。
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これは「看護師さん上手い!」と思いました。
人間の「捻くれ者傾向」も、利用の仕方によっては良いこともあるのですね。
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「黒塚」の間狂言も、この方法で予防接種を受けたら、痛いと感じること無く終えられるでしょう。
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ともあれ、これでひと安心です。
今シーズンは早々に風邪をひいてしまったので、この先は風邪やインフルエンザに一層気をつけて生活しようと思います。