数十年ぶりの”牛若丸”

今日は亀岡での新年会に参加して参りました。

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最後の満次郎師の番外仕舞が「橋弁慶」で、私は”牛若丸”の役を仰せつかりました。

この橋弁慶の牛若丸は、実は私にとっての初役(生まれて初めて演じる役)でした。

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本来なら”牛若丸”は子方が演じる役です。

私はまだ小学生の時に、能「船弁慶」と能「鞍馬天狗」の子方を勤めたことがあります。

ちなみに船弁慶の子方は義経、鞍馬天狗の子方は牛若丸の役でした。

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そして今回、数十年ぶりの”子方”がやはり牛若丸。

これもひとつの御縁なのかと思い、なにか新鮮な気持ちで勤めさせていただきました。

動きは「十二、三ばかりなる小男」に見えたかどうか定かではありませんが。。

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子方は中学生の頃に卒業するものですが、今後もこうした珍しい機会があればまた頑張って勤めてみたいものだと思います。

雪の日の舞台

今日は東京も雪が舞う寒い一日になりました。

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センター試験の日には何故か雪が多い気がします。

今年も何人か知っている高校生達が受験しているはずなのです。天候以外にも色々予想外のことが起こるのが入試ですが、どうか取り乱さず落ち着いて乗り越えてほしいです。

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私は水道橋宝生能楽堂にて開催の「五雲会」で能「春日龍神」の地謡を勤めました。

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五雲会の雪には思い出があります。

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私は初シテを舞った翌年、つまり平成18年の1月の五雲会で、人生2回目の能「花月」を舞いました。

その日が全国的に大雪で、都心部でも積雪があるほどだったのです。

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能楽堂の見所に来てくださったのは100人程のお客様でした。

普段に比べるととても少ない人数でしたが、むしろこの大雪の中を100人もの方々が五雲会を見るためにいらしてくださったのか…と、大変有り難く思いました。

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今日もとても寒い悪天候の中、沢山のお客様が宝生能楽堂にいらしてくださいました。

「花月」の時もそうでしたが、こういう日の舞台こそ一際大事に勤めねばと思い、頑張って「春日龍神」を謡わせていただきました。

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今日いらしてくださった皆さま、誠にありがとうございました。

2020江古田での稽古始め

今日は午前中に水道橋宝生能楽堂にて五雲会申合があり、私は能「春日龍神」の地を謡いました。

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それから江古田に移動して、夜までノンストップで稽古いたしました。

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江古田での稽古始めの今日は、ほぼ全員勢揃いで、そのうえ江古田でも新年から新しく稽古を始められた方がいらっしゃいました。

全国的に新しい会員さんが増える傾向で、有り難い限りです。

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色々話題もあるのですが、今日は終日全力モードでしたので、ブログは短めで失礼いたします。

少林寺拳法の護身術体験

今日は港区スポーツセンターにて、「魅せるスポーツ・美せる能」という催しに出演して参りました。

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辰巳満次郎師と、ロサンゼルスオリンピック体操金メダリストの具志堅幸司さんとのコラボレーションという大変興味深い企画です。

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午前中のリハーサルでは”少林寺拳法”の演武を見たのですが、これが凄い迫力でした。

防具をつけた選手と攻撃する選手が2人1組で演武するのですが、攻撃側の蹴りは完全に本気で、防具に当たると「ボコーン!」と大きく重い音がアリーナに響きます。

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ちょっとだけやってみたいと思いましたが、私ではあっという間に重傷を負いそうです。。

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催しが始まって、満次郎師と具志堅幸司さんの対談、能楽ワークショップと能「船弁慶」の実演があり、そこで我々能楽師の出番は終わりでした。

しかしプログラムを見ると、その後に「体操と少林寺拳法ワークショップ」とあったのです。

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これは是非とも参加してみたいです。

でももし少林寺拳法ワークショップの内容が先ほどの「ボコーン!」みたいなことだったら、静かに退場しようと思っていました

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…始まってみると、

「いきなり誰かに腕を掴まれた時に、それを上手く外す方法」

というようないわゆる”護身術”の体験で安心いたしました。

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「自分の腕の捻りによって、相手の腕の力を抜く」

という方法論は、普段身についた能楽の動きとは全く別次元の考え方で、大変勉強になりました。

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これで私も、突然腕を強く掴まれても即座に対応することが出来るようになった筈なのですが、そもそもそんなシチュエーションには出会いたくないものです。。

“初めて”尽くしの待謡

今日は大阪の香里能楽堂にて「七宝会」に出演して参りました。

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今年第1回目の七宝会で、私にとっては2020年の一番最初の舞台でもありました。

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その七宝会の最初の番組は舞囃子「志賀」です。

私はその地謡でしたが、左端に座っていたために冒頭のワキの「待謡」を謡うことになりました。

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本年初めての舞台である第1回七宝会の、初めの舞囃子の謡初めの役を仰せつかった訳です。

なんだか”初めて”がたくさん重なって、大変目出度い感じです。

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しかし逆に、「これは絶対に間違えずにきちんと謡わなければ!」と思いました。

そしてこの「志賀」という曲はあまり頻繁には出ない曲であり、その「待謡」を謡うのもまた”初めて”でした。

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…というような諸々の”初めて”が重なった結果、私は大変に緊張してしまいました。。

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こういう時は、たとえ短い待謡であっても長い一曲を覚えるくらいの最大限の努力をするしか無いと考えています。

なので今週に入ってからはずっと「志賀」の小本を持ち歩き、時間があれば待謡を呟いておりました。

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その甲斐あってか、本番はなんとか無事に謡い終えることができました。

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今年最初の舞台を無事終えて、ここからは次々と舞台が控えております。

今日の待謡のような緊張感を維持しつつ、今年の舞台も頑張って勤めて参りたいと思います。

佐野弘宜さん結婚披露宴に出席して参りました

今日は宝生流若手能楽師の佐野弘宜さんの結婚披露宴に出席して参りました。

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虎ノ門のホテルオークラでの披露宴でした。

広大な会場に大勢の人々が列席する華やかな披露宴で、料理もとても美味しいものばかりでした。

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しかし、同じテーブルの東川尚史君は、何故かその美味しい料理に殆ど手をつけず、硬い表情をしています。

「どうしたの?」

と聞くと、

「…この後に、各テーブルを回って新郎関係者の祝福コメントをいただくコーナーの司会をするんだよね…」

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なるほど。それは緊張しますね…。

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その祝福コメントコーナーは、東川君の円滑な進行で和やかに終わりました。

テーブルに帰って来た彼は、別人のような晴れやかな顔になっていて笑ってしまいました。

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最後には、新郎新婦の産まれた時の体重と同じ重さのぬいぐるみを自分のご両親に渡す、というセレモニーがあり、色々な感謝の表し方があるものだと感心いたしました。

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去年「道成寺」の披きを無事に終えて、この度は御結婚された佐野弘宜さん。

人生の大きな節目を越えて、これからのますますのご活躍を楽しみしております。

2020年あけましておめでとうございます

皆様 2020年明けましておめでとうございます。

本年もどうかよろしくお願い申し上げます。

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私は例年通り朝から水道橋宝生能楽堂にて「賀詞交換会」に参加して参りました。

在京職分が新年の挨拶を交わし、舞台で全員並んで家元の御発声のもとで「七宝」を謡いました。

子方を卒業した中学生の男の子が、1年会わないうちに私と同じくらいの身長になっていてビックリしました。

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そして今年から舞台の「揚幕」が新調されたそうです。

色などの見た目は正確に再現されているので、ぱっと見では気がつかないかもしれません。しかし隅々まで綺麗な揚幕を見ると、何やら新年らしく気持ちが晴れやかになりました。

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個人的なことを申しますと今年は、

•8月8、9日(土・日)に「七葉会10周年記念大会」宝生能楽堂

•9月20日(日)に「京都澤風会15周年記念大会」大江能楽堂

•10月18日(日)に「松本澤風会10周年記念大会」松本音楽文化ホール

と、大きな節目が重なる年です。

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夏以降が非常に忙しくなることは間違いないので、

①夏までに身体を鍛えてスタミナをつけること。

②番組作りなど早めに計画的に行動すること。

をとりあえずの今年の目標にしたいと思います。

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このブログも相変わらずなるべく更新して参りたいと思いますので、こちらもどうぞよろしくお願い申し上げます。

2019各地の”稽古納め”

今週は”今年の稽古納め”が続く週です。

京都紫明荘組、田町で稽古納めが無事に終わりました。

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師走の後半のこの時期では、「仕事の山場で稽古に行けません…」という人が何人かおられました。

あるいは、

「インフルエンザにかかってしまいました…」

という方も…。

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その中でも大勢の方々にいらしていただきました。

そして、話題は来年の舞台に及びました。

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来年の「京都澤風会15周年記念大会」での能の話や、その前の「東京澤風会第14回大会」における舞囃子の話などなど。

能や舞囃子のニュースはまた改めて詳細をお伝えさせていただきます。

来年は「独吟」や「独調」などの謡の出番も増やしたいと思っており、そのような稽古も新年から始めて参りたいと思っております。

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明日以降の各地での”稽古納め”でも、そのような来年に繋がるお話が出来ればと思います。

各地の皆様よろしくお願いいたします。

2019年最後の舞台

今日は横浜能楽堂にて「眠くならずに楽しめる能の名曲・羽衣」という舞台に地謡として出演して参りました。

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羽衣はいわゆる「三番目」の曲で、全体的にとてもゆったりとした雰囲気です。

つまり、眠くなる危険性の比較的高い曲なのです。。

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しかし舞台の前に見どころの詳しい解説などもあり、地謡座から拝見する限り、お客様には最後まで熱心にご覧いただけたようでした。

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今日の「羽衣」が、私にとって2019年最後の舞台でした。

そして今年いただいた舞台の役は、全て滞りなく勤めることが出来ました。

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それは当然のことではあるのですが、無事に一年間の舞台を勤めおおせることが出来て安堵しております。

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舞台は終わりましたが、今週1週間はまだ各地の稽古などがあります。

年末ギリギリまで、もうひと頑張りして働きたいと思います。

第49回宝門会に出演して参りました

今日は大阪の香里能楽堂にて「宝門会」に出演して参りました。

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能「松風」、舞囃子「当麻」などを謡わせていただき、大変勉強になりました。

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宝門会は今回が第49回ということで、来年が第50回記念大会になるそうです。

ますますお盛んになる事を祈念いたしております。

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私の年内のお社中会は今回の宝門会が最後でした。

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明日は横浜能楽堂にて年内最後の舞台があります。

「年内最後の…」という事柄がいよいよ増えて参りました。

今年も残すところあと10日です。