亀岡の花々 8月
昨日の亀岡稽古では、盛夏の花々がいくつか見られました。
ノカンゾウです。先月のヤブカンゾウと入れ替わりで咲いていました。
ヤブカンゾウは八重咲きですが、ノカンゾウは一重です。
ノカンゾウも「忘れ草」と言われるそうです。カンゾウの蕾は中華料理店では「金針菜」と言われて美味しいようで、「食べるとその美味しさに嫌な事を忘れる」というのも、忘れ草の語源の諸説の中のひとつです。
玉紫陽花です。紫陽花よりも遅く咲くそうで、むしろ花よりも、紫色の玉のような蕾が遠目からも綺麗に見えました。
シソ科の「メハジキ」です。子供が茎を短く折って、瞼に挟んで遊んだのが名前の由来だとか。
今回調べて不思議なことがありました。
「天魔」と書いて「めはじき」と読むことがあるそうなのです。この由来は調べても見つかりませんでした。何方か御存知の方はお教えくださいませ。
イタチササゲです。何やら新美南吉のお話に出て来そうな名前です。
「イタチ」は、花の色が鼬の毛に似ているかららしいですが、「ササゲ」とは「捧げ」ではなく、豆果が「ササゲ」という豆に似ているからだそうです。
何か物語を期待したので、ちょっと残念…。
桜もそうですが、年に一度花が咲く時に初めて、その強い存在にハッと気がつく木です。
別称が「ヤマトナデシコ」です。大和撫子の方が正式名称だと思っていました。
現在では日本女性を象徴する花のようになっていますが、昔は「子供」にも例えられました。
能「生田敦盛」のシテ敦盛は、我が子である子方の男の子に「忘れ形見の撫でし子の…」と謡いかけます。
今日はこの辺で。次の稽古の時には、秋口の花が見られるかもしれません。
天魔とメハジキ 漢方生薬で、メハジキ=ヤクモソウ=天麻 天麻と天魔の繋がりは分からないけど、メハジキ遊びは危険と考えられていたので、子供を怖がらせるために天魔と言ったのかも知れない。
成る程、天麻→天魔はあるかもしれないですね。貴重な情報ありがとうございます。