サンタンカの見える部屋で
私の92歳になる父親は、先月に少し体調を崩して、今は三重県久居の実家からほど近い介護施設で過ごしています。
昨日も久居まで会いに行って参りました。
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実家の膨大な父親の蔵書の中から、リクエストのあった本を持っていくようにしています。
昨日は岩波文庫の「唐詩選・上中下」
の3冊を持っていきました。
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父親の部屋に着くと、ベッドから降りて車椅子に座っており、傍らのテーブルには数枚のスケッチが置いてありました。
野菜や花などの小さなスケッチです。
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「唐詩選」を手渡すと、「これは楽しみだねえ」と喜んでくれました。
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父親は日々読書やスケッチをして静かに過ごしているようでした。
よく陽の当たる部屋で、窓の外にオレンジ色の綺麗な花がたくさん咲いているのが見えます。
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これは中国原産の「サンタンカ(山丹花)」という花だそうで、中国の伝説からその名がとられたようです。
沖縄でよく咲いているらしく、そういえば窓の外が何となく南国風に感じられました。
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すでにサンタンカもスケッチしたようで、次に行く時には駅前の花屋で何本か、スケッチ用の花を見繕って行こうかと思います。