8年後には…
先日の松本稽古でのこと。
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新宿を昼過ぎ発の特急あずさで松本に到着すると、まだまだ夏の暑さが残っていました。
松本城近くにある大手公民館に到着すると…
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「こんにちは〜!」
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お母さんと男の子の親子が待っていてくれました。
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お母さん「この子は今日ちょうど10歳の誕生日なんです」
おお!それはおめでとうございます!
ちなみに何歳から稽古を始めたのでしたっけ?
お母さん「4歳からです」
なんと、ではもう稽古歴6年目になるのですね。
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男の子は今「経政キリ」を稽古しています。
扇を2本使う難しい仕舞なのですが、凛々しい若武者の表情で謡も型も大人顔負けの出来映えです。
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しかし稽古が終わると、誕生日プレゼントにもらったという超巨大な雷鳥のぬいぐるみ(彼とほとんど同じサイズ!)と戯れて、すっかり少年の表情に戻っていました。
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鳥や虫、植物や石など自然全般が大好きな彼は、最近京大で植物を研究する大学院生と話す機会があって京大に興味を持ったそうです。
私「じゃあ京大に入って宝生会に入部してよ!」
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男の子は「え〜京大?」と言って笑うだけでしたが、8年後には京大宝生会に期待の新人が入部してくれるかもしれません。
その日を夢見て、これからも頑張って稽古を続けていきたいと思います。