Zoom稽古の課題と対策
昨日は京大OB会の大先輩方数人と「zoom」を使った謡の団体稽古をいたしました。
「養老」前半の、シテ、ツレ、ワキの掛け合いから始めて、地謡の初同とクリまでを謡ってみたのです。
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まだ2回目のzoom稽古なので、課題を見つけながら手探りで進めていきます。
今回は、
「シテ、ツレの同吟」
「地謡の連吟」
の2点が大きな課題でした。
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…結果的には、同吟も連吟も複数の声がズレながら入り混じって、混沌とした状態になってしまいました。。
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やはり遠隔での団体稽古は非常に困難と思われました。
しかし、何か打開策は無いかと、昨日から必死で色々考えたり調べたりしてみたのです。
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そしてひとつ使えそうな対策を思いつきました。
zoomの「ミュート機能」を使うことです。
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ミュート機能を使うと、自分の声は会議の場から消えます。
そこで例えば…
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①参加者の中で1人「地頭」を決めて、「指導者」と「地頭」以外は全員ミュート設定する。
これで鸚鵡返しをすると、指導者の謡に続けて「地頭」が返して謡い、他の参加者は「地頭」に合わせて謡うことになります。
これだと複数の声が混じることは無く、参加者全員が大声で謡うことができます。
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しかし①の課題は、「地頭」以外は直接指導を受けられないことです。
実力者が揃った団体では、参加者が物足りなさを感じると思われます。
そこで…
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②1人ずつ交代でミュート解除していく。
一句ずつ、もしくは小範囲ずつで交代して「地頭」を勤めていくわけです。
これだと参加者全員が一定の緊張感と満足感を得られるのではと思います。
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更にもうひとつ、
③指導者以外全員ミュート設定する。
というやり方もあります。
これは、初級者向けの団体鸚鵡返しでは有効な方法かと思います。
指導者が謡い、返しもまた指導者が謡って、それに参加者が合わせて謡うのです。
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上記の①〜③でミュート設定した参加者も、質問や疑問があればミュートを解除して、
「質問があります!」
と声を上げれば、その人の顔が即座に全員の画面にアップされるはずです。
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とは言えこれらはまだ頭の中で考えただけで、実践してみたわけではありません。
…実は近日中に、京大宝生会の現役達と「zoom稽古」をする予定があるのです。
そこで上記の①〜③をそれぞれ試してみたいと思っております。
また結果をご報告させていただきます。