自治医科大学能楽部との初顔合わせ
一昨日の五雲会には、新しく出来た「自治医科大学能楽部」の学生さんと顧問の先生が観に来てくれました。
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京大宝生会から今春自治医科大学に転学して、2ヶ月で能楽部を立ち上げた青年も勿論来てくれて、終了後には京大宝生会の現役やOBと一緒に食事をしました。
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「僻地医療」を目的とした自治医科大学。
これまでに唯一、私が出会った自治医大の関係者は石川県出身で、卒業後に能登半島の先、日本海に浮かぶ絶海の孤島に数年間赴任したと聞きました。
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一昨日聞いた話では、自治医大では6年間の大学生活の後に、9年間の出身都道府県での医療勤務が待っており、その勤務地の大半が僻地なのだそうです。
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東京芸大1年生の、能楽師の卵の青年もその食事に来ていました。
私「我々は、芸大4年間の後に水道橋での内弟子10年間なのだから、大分恵まれているよね」
青年「そうですね、ははは…💧」
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そのような厳しい修行(?)への覚悟が出来ているからか、自治医大の学生さん達は若いのに肝が据わっている雰囲気で、また人間的にとても魅力的な人ばかりでした。
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笑ったのが自治医大での飲み会の話です。
酔い潰れた学生が出ると、「台車持ってこ〜い」と言って、台車に載せて運んでいくそうなのです。
私「医大なのに、担架じゃないんだ?」
自治医大生「ええ、だって担架はエレベーターに入らないですから」
成る程。
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そして、酔っ払いを介抱するのは皆医療の心得がある人達なので、まず心配は要らないということでした。
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このように、京大とも芸大とも全く違うカラーを持つ自治医科大学に、新たに能楽部が出来たわけです。
今後彼らが宝生流の稽古を始めてくれて、その活動がもしかしたら僻地医療の赴任先にも広がっていけば、とても素晴らしいことだと思うのです。
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それはまだ遠い目標ですが、今回の五雲会での初顔合わせはとても有意義な第一歩になった気がします。
自治医科大学能楽部の皆さん、今後ともどうかよろしくお願いいたします。