月の道薪能2019に出演いたしました
今日は熱海サンビーチにて「月の道 薪能」に出演いたしました。
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午後に熱海サンビーチに到着した時には、気温が高くまるで夏のビーチのようでした。
写真右端に橋掛と舞台が見えますが、その向こうの海岸では結構な数の人が波打ち際で水遊びしたり、泳いだりしていました。
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しかし日が落ちると急に冷んやりとして、ちょっと肌寒いくらいの空気になりました。
そしてマリーナに停泊する船の向こう、水平線からは…
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満月が昇ってきたのです。
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最後の演目、薪能「天鼓」は秋の曲です。
地謡に座ってワキ謡「頃は初秋の空なれば…」
と聞いていると、まるで自分が秋の名月の下で舞台にいるような錯覚を覚えたのでした。
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明日から天気が崩れるようなので、昨日今日と外で予定通り薪能が開催されて幸いでした。
相模湾に浮かぶ月の道を背景にした薪能の「天鼓」、さぞ素晴らしかったことでしょう。是非、拝見拝聴したかったです。
香里能楽堂で拝見拝聴した「天鼓」では、前シテの老父が、亡き息子の形見の鼓に、死を覚悟して向かう場面で、思わず涙しそうになりました。地謡の章句が人物の心情をそのまま表して、胸に迫ってきたからです。
後シテの舞の部分より、前シテの所で感激するとは、歳を取った証拠かも。
東奔西走、お休みになる間もなさそうな澤田先生、お身体大切になさってください。