“うしびて”?
今日は松本稽古からの帰りに、松本駅前にある美味しい鰻屋さん「山勢」で昼ごはんを食べました。
松本城薪能前座の時に、初舞台仕舞「鶴亀」を見事に舞われた会員さんがなさっているお店です。
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ここではいつも鰻重の前に、季節の美味しい物を一品出してくださり、それがまた楽しみでもあるのです。
今回は”きのこと菊の花のお浸し”というようなものでした。
出された時に「これは◯△×☆という名前のきのこです」と言われ、元々耳があまり良くないので「上手く聞き取れなかったなあ…」と思いながら一口食べてみました。
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外見は黒っぽくてゴツゴツした印象ですが、柔らかくて適度な歯ごたえもあり、風味もしっかりとあるとても美味しいきのこでした。
やはり名前を知りたいと思い、「あの〜すみません、これは何というきのこでしたっけ?」と尋ねてみました。
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「うしびて、という名前です。由来はわからないのですが、この辺の人はそう呼んでるみたいです。」
なるほど、「うしびて」。
不思議な名前です。
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鰻が焼きあがるまでに携帯で検索してみると、ちゃんと出て来ました。
「牛額」が訛って「うしびて」になったようです。牛の額は確かに黒くてゴツゴツしていそうです。
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そしていよいよ出てきた鰻重に添えられたお吸い物の具が、また普段見慣れない菜っ葉でした。
「このお吸い物には何が入っているのですか?」
「ああ、これは”きんじそう”と言います。金沢では良く食べるみたいですよ。」
これもすぐ調べると、「金時草」という字でした。
少しぬめりのある食感で、独特な風味があってこれまた美味しかったです。
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美味しい鰻とともに、初めて食べる「うしびて」や「金時草」もいただいて、幸せな昼食でした。
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店主さん「来年は、もう少し早い時期に”こうたけ”というきのこを是非食べていただきたいです。僕は”松茸”よりも美味しいと思いますよ。ただ出回る時期が短いので、運が良くないと食べられないんです。」
なんと、それでは来年の10月初めくらいに何とか”こうたけ”を食べてみたいと思います。
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完全にグルメリポートになってしまいましたが、今回はこれにて。
最後に”四柱神社”の色づき始めた紅葉です。