第5回関西宝連のご報告
今日は大阪能楽会館にて、第5回関西宝生流学生能楽連盟自演会が開催されました。
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大阪能楽会館は今年いっぱいで閉めてしまうので、これが学生達にとっても私自身にとっても、最後の能楽会館の舞台になります。
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また最後なのは能楽会館だけでなく、今日は4回生達の現役最後の舞台でもありました。
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その京大宝生会4回生5人を全員役に揃えた素謡「咸陽宮」や、卒業仕舞「山姥キリ」「玉之段」「車僧」は何れも大変見応えのある舞台でした。
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終了後の宴会で同志社の4回生が、「一回生の時に見た先輩の仕舞を、卒業仕舞でやりたいとずっと思っていた」と言っていましたが、おそらく今日のたくさんの卒業仕舞を見て、同じように思った下回生もいた事でしょう。
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下回生と言えば、今日は下回生も4回生に負けない程に頑張っていました。
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1、2回生だけによる素謡「紅葉狩」は、無本で20分以上謡う長い素謡でした。
それだけでもかなり大変な事なのですが、朝に楽屋に行くと、現役「実はワキの1回生が風邪でダウンして休みなのです…」
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なんと、ではワキだけ本を見て、誰か替わりに謡えば?
と言ってみたところ、
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「いえ。実は1回生の○○さんが無本で替わりに謡えると言っております。」
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おお、それはすごいけれど、当日ぶっつけ本番で大丈夫なのか?
地頭(2回生)「もしもの時は僕がワキ謡を付けるので大丈夫です。」
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さすが地頭、役謡も一通り頭に入っているようです。
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そして本番では、ワキ謡は全くノーミスで、全体として見ても1、2回生の枠を超えて大変見事な素謡でした。
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4回生が卒業してしまうのは淋しいことですが、来年再来年に繋がる力も確実に育っているのを実感出来た今日の関西宝連でした。
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4回生の皆さん、4年間お疲れ様でした。
しかしどうか卒業しても、何らかの形で能を続けていってほしいと心から願っております。
じーーーーん。。。
6月の全宝連の舞台を思い出しました。
あれから半年の時間が経って、みんなさらに進化を遂げたんですね。
卒業する人たちは、自分たちが上手になるだけじゃなくて、後輩たちを育ててくれて、みんなが進化したんですね〜。
半年後の舞台も見たかったです!
(※本名は恥ずかしいので、ペンネームにしてみました)