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能一番にかかる時間

今日は水道橋の月並能に出演して参りました。

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よく「能はどれくらいの時間がかかるものですか?」という質問を受けることがありますが、今日の月並では初番の能「巻絹」が70分、次の能「芭蕉」はなんと130分、そして私が地謡に入った留(最後)の能「乱」は40分と少しで終わりました。

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つまり、短い能では40分くらい、長いものでは2時間以上かかる曲があるのです。

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今日はたまたま「短い曲」「中くらいの曲」「長い曲」と、各種取り揃えての番組でした。

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因みに短い曲でも長い曲でも一曲は一曲として扱うので、どんなに長い曲でも途中でお囃子や地謡が交替する、などということはいたしません。

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今日で言うと、130分かかった「芭蕉」の出演者はさすがに相当に消耗して舞台から帰って来られました。

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今回私が出た「乱」は「芭蕉」の約3分の1の時間でしたが、また次は長い曲に出演することも当然あります。

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なので、出演者としては曲の長短にかかわらず、その日の一曲にとにかく全力を尽くして演ずるように心掛けるのみなのです。

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今日の能「乱」では、内弟子仲間の東川尚史くんがシテを勤めて、無事に「披き」を終えられました。

本当におめでとうございました。

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  1. 昨日観ました。芭蕉、確かに長いですね!
    でも詞章もお囃子も美しくてうっとり。終わり近くで「ひさかたの…」と聞こえてきて、はっとした瞬間に、とっても綺麗な一節が続いて、ああ、これがクライマックス! この一瞬のためにここまでずっと来たのだなあ、と感動してしまいました。
    乱、素敵でした。名前から激しく乱れる舞を想像していたら、全然違いました! 上品で何か、別格なのですね。

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