ニューヨークからの撮影隊
今日は宝生能楽堂にて月並能がありましたが、その前に私はもうひとつ仕事がありました。
江古田稽古場にて、ニューヨークから遥々いらした写真家のマグダレナ・ソレさんと彼女の生徒さん達による写真撮影があったのです。
「生徒さん達」と伺っていたので、学生さんかと思ったら、皆さん私の母親に近い年齢の方々でした。
マグダレナ・ソレさん一行は京都や東京で日本の様々な風物を撮影されていて、その中で「能楽師の写真が撮りたい」とのことで、私の所にいらしてくださった訳です。
ひとつ問題は、一行は日本語が殆んど話せず、私は英語が全く喋れないという事でした。
そこで私の知人の中で最も英語が堪能で、しかも宝生流の稽古もしているという人に助けを求めました。
プロフェッショナルの通訳で、先日宝生能楽堂にて、能楽通訳ガイド研修も受講してくれた勝木さんと、最近稽古を始めた高校英語教師の石崎さんです。
この2人に、私の内弟子同期の若手能楽師を2人加えて撮影が始まりました。
皆さん見るからに高性能な一眼レフカメラで、10人程で代わる代わる沢山の写真を撮影されました。
途中私が簡単な説明をするのを、すかさず勝木さんが英語に直して伝えてくれて、それを聞く度に皆さんは「ホォーッ」と感嘆の声を上げて、更に熱心にシャッターを切っておられます。
実は先日も書いたのですが、今回の撮影は私のこのホームページをご覧になった日本人の方から依頼を受けたお話でした。
ホームページ由来のお仕事は初めてで、どのような方々がいらっしゃるのかドキドキしていたのですが、結果的には皆さん大変良い方々で、撮影を通じて能楽に興味を持っていただけて、とても有り難く思いました。
ニューヨークに戻られてから、出来上がった写真をお送りくださるとのことで、非常に楽しみにしております。
ホームページがきっかけの縁が、今後もっと増えていけば良いと思います。
勝木さん始め本日お手伝いいただいた皆様、本当に色々どうもありがとうございました。