後半は体育会系で
昨日は水道橋宝生能楽堂にて宝生流若手勉強会の「青雲会」が開催されました。
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今年から能の地頭に青雲会OBが呼ばれる体制になり、今回はOBの私が能「田村」の地頭を勤めました。
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私以外の7人の地謡は全員が20〜30代の若者達です。
このような若いメンバーと能地を謡うのは初めてのことで、普段とは違う緊張感と難しさがありました。
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やはり舞台のシチュエーションによって地謡のあり方も微妙に変わると思います。
今回の「田村」をどう謡おうか…と色々考えて、
「前半は文化系、後半は体育会系」
というイメージでいってみようと思いました。
青雲会は若手勉強会なので、宝生流の若手の溌剌としたパワーをお客様に感じていただくのが目標です。
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本番の前半「文化系」が終わって、後半が始まった時です。
大鼓のやはり若い楽師が、一セイの囃子を非常な気合いを込めて打ってきたのです。
それに呼応して、後シテ坂上田村麻呂の謡も最大限の気迫がこもったパワフルな謡になっていました。
最早申合とは全く違う迫力です。
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しかし私の後半コンセプトは「体育会系」なので、望むところです。
力任せになって破綻しないように注意しつつ、ゴリゴリと腹に力を込めて謡っていきました。
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若い地謡メンバーと声が合うか不安でしたが、皆伸び伸びと大きな声でついて来てくれて、最後までイメージ通りに溌剌と謡い切る事ができたと思います。
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思えばこの先は、彼ら若手と一緒に謡う機会がどんどん増えていくはずなのです。
今回の「青雲会」は私にとっても今後に繋がる大変貴重な舞台になりました。