地謡No.3
今日は宝生能楽堂にて開催された宝生会定期公演にて能「巴」の地謡を勤めました。
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私の座った位置は”後列の右端”です。
これは地頭、副地頭に次いで上から3番目のポジションにあたります。
実は私はこの”3番目ポジション”が地謡の中で一番好きな位置なのです。
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「地謡はどこに座っていようが地頭のつもりで謡うのだ」
という教えも確かにあるのですが、私が3番目ポジションが好きな理由もまた幾つかあります。
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第一には、「地頭の隣なので、地頭の微妙な謡の変化が良くわかる」
という事です。
今日の能「巴」は、場面によって地謡の”速い遅い”、”強い弱い”が繊細に変化する曲です。
地頭の意思を素早く受け止めて地謡に正確に反映させるには、やはり地頭の隣が一番なのです。
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第二に、「プレッシャーが比較的少ない」
という事です。
同じ地頭の隣でも、やはり副地頭は責任が重くなります。
“3番目ポジション”だと、精神的な重荷が軽い分、落ち着いた気持で地謡に集中できます。
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今日も繊細微妙な舞台の変化に気を配りながら、なんとか無事に謡い終えることが出来ました。
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ロビーでは何人かの知り合いの方にお会いしたので、機会があれば今日の地謡の感想など伺ってみたいものです。
本日定期公演にお越しいただいた皆様ありがとうございました。