新人アナウンサーは…
昨日は水道橋宝生能楽堂にて「月浪能特別公演」が開催されました。
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宝生能楽堂の定例公演では、開演前などにアナウンスが流れます。
携帯電話の電源をお切りいただくことや、様々なコロナウイルス対策など重要な内容のアナウンスです。
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そして昨日、そのアナウンスの声が初めて聴く人のものになっていました。
年度がわりで人も入れ替わったのかな…
と思いながら聴いていたのですが、途中で
「何か聴いたことのある声だな…」
と気が付いたのです。
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放送マイクのある事務所に行ってみると…
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やはりマイクの前に立っていたのは良く知っている顔でした。
幼稚園の時からずっと私が稽古をつけている、大学生の女の子だったのです。
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彼女がまだ幼稚園の時に、この宝生能楽堂で開講された謡曲仕舞教室に自分の意思で(!)入門してきました。
それ以来小学生の頃までは、毎回必ず着物を着て(!)稽古に通ってくれました。
その後も江古田稽古場で中学、高校と稽古を続けて、昨年大学に入学してからは「関東宝生流学生能楽連盟」の一員としても活躍してくれているのです。
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その大学生が新年度からの宝生能楽堂定例公演手伝いのアルバイトに入ることになった、というのは前もって聞いていました。
しかし、バイト初日にアナウンスを任されるとは…
しかも長い原稿を淀みなくスラスラと読んでいて驚きました。
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幼稚園から慣れ親しんだ宝生能楽堂で、おそらく能楽公演も少しは観ることができるであろうこのアルバイトは、正に彼女のために打って付けだと思います。
これから事務所の皆さんや先輩に色々と教わって、長く続けてもらいたいと願っています。
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私にとっては、定例公演のアナウンスを聴くのも楽しみのひとつになりました。