第9回篁風会に出演して参りました
今日は水道橋宝生能楽堂にて「第9回篁風会」に出演して参りました。
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七葉会の仲間でもある藪克徳君のお社中会で、第1回篁風会からずっと呼んでいただいております。
今年はやはりコロナウイルスの影響を受けて、私の澤風会と同様に3部制で間に長めの休憩を挟んでの舞台でした。私は第2部に参加いたしました。
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藪君は東大宝生会を指導しているので、篁風会には毎回東大宝生会の舞や謡が出ます。
そして今回は、その東大から舞囃子が2番も出ていたのが印象的でした。
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最初の舞囃子「加茂」は、実は来たる12月12日に開催される「関東宝生流学生能楽連盟自演会」において能として演じられる予定です。
その後シテを舞う学生が今日は舞囃子バージョンで「加茂」を舞ったわけです。
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もう一番の舞囃子は難曲「梅枝」でした。
この舞囃子は、本来ならば6月に金沢で開催予定だった「全国宝生流学生能楽連盟自演会」で演じられる予定でした。
その全宝連が来年に延期されたために、今日の篁風会での披露になったのです。
この「梅枝」は、型も謡も難しい曲なのですがなんと地謡も東大宝生会の現役学生のみで構成されており、大変高い完成度で驚きました。
全宝連で舞われていたら、全国の学生達にとってもさぞかし良い刺激になっただろうと思います。
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今日はさらに驚きがありました。
東大宝生会に新入生が2人入部したとのことで、今日そのうちの1人が仕舞「熊野クセ」で初舞台を踏んだのです。
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全国的に大学サークルの新歓活動が制限されており、京大宝生会もまだ1人も新入生が入部せずに苦しんでいます。
その中で東大宝生会に入部してくれた貴重な新入生に「何故入部しようと思ったのですか?」と単刀直入に聞いてみました。
すると「先輩方のTwitterを見て入部を決めました」とのことでした。
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やはり現状では、TwitterなどのSNSで地道に情報発信するしか無いようです。
しかしその効果で複数の新入部員が入った大学があるというのは心強いことです。
京大宝生会にもその旨を来週の稽古で伝えようと思います。
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色々な驚きや刺激のあった本日の篁風会でした。
藪克徳君はじめ篁風会の皆様どうもありがとうございました。