この災厄を乗り切った時
3月が間もなく過ぎようとしています。
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この1ヶ月で事態は好転することなく、むしろ悪化していくばかりでした。
私の周囲に限っても、澤風会稽古は京都、江古田、田町で一回ずつ出来ただけ。
京大宝生会は、新歓活動どころか部としての活動も当面の間自粛が求められてしまいました。
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この状況で前を向いて生きていくのは非常に困難です。
しかし、出来ることはあると思います。
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とにかく今は一人一人が自分の健康に気をつけること。
これが何より最優先です。
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そして能楽に関して言えば、録音や録画を元に1人でも稽古が出来ます。
むしろ1人だけで謡う経験を積むことで、それまでよりも上達出来る可能性すらあるのです。
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特に京大宝生会現役の皆さんは、最近習ったばかりの何曲かを1人で通して謡ってみてください。
習った記憶があるうちに謡うのはとても効果的な稽古になるのです。
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この大きな災厄を乗り切って、再び皆で集まった時に、それぞれが驚くほど上達していたとしたら。
そんな光景を見られることを願って、今は悪化する状況の中でもがきながら、何とか進んで行きたいと思っております。