舞台に彩りを生む謡
今日は京大宝生会の稽古でした。
「能と狂言の会」以来の稽古です。
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新しい仕舞がたくさんと、素謡も新しい曲でした。
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この間までの「能狂」直前の稽古では、完成された曲をどうしたらより良く出来るか、という事に焦点を合わせて稽古していました。
一転して今日は、新しい曲を皆がどう解釈して舞ってくるのか、謡ってくるのかを先ず見せてもらう事から始めました。
それはある意味でとても楽しみな作業でした。
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成る程、こんな風にイメージして来たのか!
と少し驚いたり、
フムフム、手堅く稽古しているな。
と納得したり。
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総じて、いつもながら短期間で新しい曲を殆ど完全に自分のものにしていて大変感心いたしました。
「関西宝連」までにもう一度稽古すれば、また大きく伸びると思われます。
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稽古を終えて皆で遅い晩御飯を食べている時、「能狂」翌日にお囃子の稽古を受けた部員の話を聞きました。
そのお囃子の先生は能「竹生島」を打ってくださった先生です。
そして、
「竹生島は場面場面で謡の位取りをきちんと変えていたので、”次はどんな謡を謡ってくるのだろう”と舞台上で楽しみに聴いていた」
と仰ってくださったそうなのです。
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私は謡を稽古する時に、
「場面ごとの位取りを良く理解して、謡分けをしっかりとする事で、舞台に鮮やかな彩りが生まれるはず」
という事を常に考えています。
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その狙い通りの事をお囃子方が感じてくださったとは、非常に嬉しいことでした。
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「能狂」という舞台は終わりましたが、その大きな成果は部員それぞれの中に確実に蓄積されたと感じます。
各々がその大きな力を携えて、新たな舞台へと再び船出した京大宝生会。
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次の舞台がまた良いものになるように、私はあと1回の稽古を全力で頑張りたいと思います。