日本とアメリカ。岩手と東京と京都。
今週末に、岩手県水沢江刺の「正法寺」という曹洞宗の古刹にて、尺八奏者ラルフ・サミュエルソン氏と写真家マグダレナ・ソレ氏との合同舞台があります。
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「地水火風」をテーマに、素晴らしい尺八演奏と美しい写真に合わせて、日本最大の茅葺屋根を持つ正法寺本堂で私が舞う、という企画です。
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今日も朝から江古田舞台でラルフさんとの稽古がありました。
著名な尺八演奏家でありながら、いつもニコニコして実に柔らかな雰囲気をお持ちのラルフさん。
「オールドグランダッド」
という柔らかな味の、私の好きなバーボンウィスキィを何となく思い浮かべてしまいました。
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尺八に合わせて舞う、という企画ながら、私は1年前まで尺八演奏を殆ど聴いたことがありませんでした。
ラルフさんの演奏のCDを聴いても、当初は全くリズム感や抑揚を掴むことができずに焦りました。
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しかし、ラルフさんは春頃に、「地、水、火、風」という4曲の尺八演奏をアメリカから送ってくれました。
それぞれが5〜6分のこれら4曲を繰り返して聴くうちに、尺八のゆったりとしたリズムが徐々に感じられてきました。
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これらの曲に、東北地方の自然と歴史を織り込んだ舞を重ねていくことは、困難ながらもとても勉強になる楽しい作業でした。
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そして一曲ずつ出来上がっていく「地水火風」を、東京芸大の青年や京大宝生会の部員の力を借りて動画にして、アメリカのラルフさんに送りました。
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そうして太平洋を跨ぐやり取りの末に、昨日ついに日本でラルフさんの生演奏に合わせての「地水火風」稽古が行われたのです。
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初めての稽古ながら、聴き込んで耳に馴染んだラルフさんのメロディに合わせてごく自然に舞うことが出来ました。
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あとは正法寺でのリハーサルを経て本番を迎えます。
岩手未来機構の皆様には、この企画に向けた準備段階から大変お世話になりました。
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日本とアメリカ。
岩手と東京と京都。
遠く離れた土地の沢山の方々のお力をいただいて完成した「地水火風」。
その舞台が良いものになるように、あとは体調を整えて、装束などの準備をしっかりとしたいと思います。