小学生300人の「千秋楽」
土日の大阪での七宝会と民博公演を終えて、今日はまた埼玉の小学校巡回公演に参加して参りました。
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今回は”岩槻”という所の小学校での公演で、私は能「黒塚」の地頭を勤めました。
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去年の巡回公演では無かった試みとして、「千秋楽の全員合唱」というのがありました。
これは事前講座で附祝言「千秋楽」の謡を稽古しておいて、本公演の最後に舞台上の地謡と見所の小学生が全員で「千秋楽」を謡って舞台を終える、というものです。
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私は地謡での参加は今日が初めてで、千秋楽の全員合唱も初めて体験しました。
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能「黒塚」が終わり、シテとワキ、ワキツレが幕に入ると、小学生達が一斉に正座して背筋を伸ばしました。
そして我々地謡が「千秋楽は民をなで」と謡うと、次の句「萬歳楽には命を延ぶ」から小学生300人の声が唱和してきたのです。
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体育館全体に反響する大人数の「千秋楽」は、いつもの附祝言よりも重厚な響きになって聴こえました。
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子供達もその厳粛な空気を感じ取ってくれたようで、全員真剣に謡い切ってくれました。
きちんと稽古してから謡を謡う、というのも彼らにとって貴重な経験になったのではないでしょうか。
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私は今週もう一度巡回公演に参加して、今度はシテを勤めます。
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また初めて行く土地で、どんな子供達に出会えるかとても楽しみです。