“無名橋”という名前の橋
今日は1日ぽっかりと予定のない日でした。
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そこで、6月に舞う能「鵜飼」の舞台である「石和川」を見に行ってみようかと思い立ちました。
いつも松本稽古で通過している中央本線の「石和温泉」という駅で降りれば良いはずです。
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勇んで家を出て新宿駅に向かいました。
そして中央本線のホームで次の「特急かいじ」の指定席特急券を購入しようとすると、なんということか券売機に「✖︎」の表示が。
「特急かいじ」は大月まで満席で、立って行かねばならないというのです。。
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更に次の特急まで1時間半待つのも馬鹿らしいと思い、あっさり石和川行きを断念しました。
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ものすごい人混みの新宿駅南口を出て、とりあえず昼ごはんを食べる場所を探してフラフラと歩いて行きました。
すると途中の交差点で「澤田さん?」と声をかけられて驚きました。
相手は良く見知った金春流若手能楽師だったのです。
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「何してるんですか?」
と問われて、
「えーと、話せば長くなるのだけどこの辺をフラフラしているんです…」
となんだか情け無い声で答えて彼と別れて、更に歩いていきました。
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空いている中華料理屋を見つけて昼ごはんを済ませ、「今日は歩く日にしよう!」と心に決めてまた歩き出しました。
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新宿御苑→神宮外苑→青山→乃木神社→日枝神社→国会議事堂前→日比谷公園と歩いて、野外音楽堂でやっているライブの音を聴きながらひと休み。
ベンチに腰掛けてこのブログを書いているのです。
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今日一番心に残ったのが下の写真の橋でした。
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無数にあるどんなに小さな橋にも名前がついているこの東京で、「無名橋」とは。
しかし「無名橋」というのはむしろ強い印象を残す”名前”だと思いました。
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その「無名橋」からは、JRの線路と首都高速道路が同時に見えて、なかなかの眺めでもありました。
「無名橋、頑張れよ!」と心の中で応援しながら渡ったのでした。
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さて、休憩終了。
またテクテクと歩いて、行けるところまでいきたいと思います。
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石和川には行けませんでしたが、久しぶりに無目的にのんびりと歩けて「無名橋」にも出会えて、大満足の休日になりました。