若手能「春日龍神 白頭」申合

今日は国立能楽堂にて明日開催の「若手能」の申合があり、私は能「春日龍神 白頭」の地謡を勤めました。

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私は以前に、今回と同じ宝生和英家元がシテの「春日龍神 白頭」の地謡を謡ったことがあり、その事をブログに書いたような気がしておりました。

しかし、調べてみると以前の舞台は2016年3月の宝生会別会能だったようで、その時はまだこのブログは始めておりませんでした。

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「春日龍神」自体は何度も地謡を謡っております。

しかし前回の時に私は初めて「白頭」という小書を拝見して、非常に鮮烈な印象を受けたのを覚えております。

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後シテの型が色々と変わるのですが、特にワキ明恵上人に大陸へ渡る意志を問う場面で驚きました。

あまり言うとネタバレになりますが、通常の演出では「近くまで詰め寄って問い詰める」という雰囲気のシーンなのが、「白頭」の型ではスケールが圧倒的に大きく感じられるようになっているのです。

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またもう1番の観世流の能「胡蝶」にも「物着」という小書がついておりました。

宝生流の「胡蝶」には小書が無いので、こちらの「胡蝶 物着」は全く初めて拝見しました。

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やはり作り物の使い方などで「おお…!」と驚くことが何度かありました。

“小書”というのは、通常の演出を知ってから観ると驚きが倍増する気がします。

さらに今日は申合なので皆さん着物でしたが、明日の本番で装束が着くとまた別の驚きが加わりそうな予感がします。

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明日の「若手能」本番が楽しみです。

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